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「トスカーナナイト@鎌倉」メイキング・ストーリー

vol.1トスカーナ育ちのワイン醸造家×肉職人×料理人

2016.04.21

photographs by Masahiro Goda

ビービー・グラーツさん、ダリオ・チェッキーニさん
「オルトレヴィーノ」が根ざす土地




それは、トスカーナのワイン醸造家ビービー・グラーツさんが、友人であるトスカーナの肉職人ダリオ・チェッキーニさんを誘って、日本にやってくるという話から始まりました。

「格式ばったメーカーズディナーではなく、僕のワインを飲んでくれる日本の人たちと交流できるイベントを開きたい」というビービーさんの想いを聞いて、私達が頭に思い浮かべたのは、鎌倉「オルトレヴィーノ」の古澤一記シェフでした。



ビービーさんと言えば、土着のブドウと古木の畑に情熱を注ぎ、初めてリリースしたワイン「テスタマッタ2000」が、いきなりワイン専門誌『ヴェロネッリ』で95点を獲得。その後、世界最大のワイン見本市「ヴィネクスポ」のブラインドテイスティングで1位に選ばれ、彗星のようにワイン界にデビューした注目の造り手です。







いっぽうフィレンツェ郊外で250年続く精肉店兼レストランを営むダリオ・チェッキーニさんは、世界中からファンが押し寄せる、イタリアのカリスマ的肉職人。
2人に共通するのは、世界に名を知られながら、深く自分の生まれ育った土地に根ざしていること。



彼らを迎える古澤シェフもまた、イタリアで修業した10年の大半をトスカーナで過ごし、帰国して地元鎌倉で「エノガストロノミア(ワインと惣菜の店)」を営みながら、年に一度はトスカーナに残した自宅に里帰りをする。
鎌倉とトスカーナ。2つの地元に根ざす古澤シェフなら、ビービーさんがワインに込めた想いを汲みとり、きっとすばらしいコラボレーションになるに違いない、そう思ったのです。


「トラットリア29」竹内悠介シェフが応援に




そして迎えた3月18日。
鎌倉「オルトレヴィーノ」には、ゲストに先駆け早々に到着したビービーさんとダリオさん、そして西荻窪「トラットリア29」の竹内悠介シェフの姿がありました。




竹内シェフは、古澤さんがフィレンツェでシェフを務めていた店で働いていた時、古澤さんにダリオさんを紹介され、そのまま愛弟子になったトスカーナ育ちの料理人です。


そして、古澤さんがイタリア最後の2年間働いていたトスカーナのワイナリー「ポッジョスカレッテ」のオーナーとビービーさんは大の仲良しということもあり、あっという間に4人は打ち解けた雰囲気に。

実は、この不思議なご縁に『料理通信』も繋がっていました。

2月に「The Cuisine Press」でコラボレーションをスタートしたイタリア全州の食のガイドブック『イル・ゴロザリオ』に、ビービーさんのワイン、ダリオさんの肉が紹介されているのですが、その前書きには「イタリアで10年間働いた日本人料理人のストーリー。彼は日本の鎌倉で、エノガストロノミアを開くことを決めた……」と古澤夫妻が「オルトレヴィーノ」を開いた理由も書かれています。


小さな店内のトスカーナ密度が一気に高まる中、着々とイベントの準備が進められます。
ビービーさんのワインとダリオさんをスペシャルゲストに、古澤シェフが自信をもって用意した山口県産無角和牛。


トスカーナの食卓に欠かせないパンも焼き上がりました。


客席は、ビービーさんとダリオさんを囲むロングテーブルスタイルに。手前の細長いテーブルはこの日に合わせた古澤シェフのお手製です。


最終確認をする「オルトレヴィーノ」マダムの千恵さんと竹内シェフ。


乾杯のワインの準備をする「トラットリア29」マダムの舞さんと古澤シェフ。普段は見られないツーショットも新鮮です。


金曜17時半。
そろそろゲストが到着し始めました。


全員がテーブルに着いたところで、ダリオさんがラッパで「始まるよー」の合図。いよいよ「トスカーナナイト」のスタートです!


トスカーナナイトが動画でもご覧いただけます!



ビービー・グラーツのワインはコチラから購入できます。

「トスカーナナイト@鎌倉」メイキング・ストーリー
vol.2「ジリオ島という名の大学で、僕はワイン造りを学んだ」編 はコチラ

vol.3「イタリアと日本。2つの国のスピリットが出合った時に魔法がおきる」編 はコチラ



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