「人材を育成する」
カーサ・ヴェッキア 見崎英法 Hidenori Misaki
2015.05.14
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店名
カーサ・ヴェッキア/Casa Vecchia
2001.4.1 open カーサ・ヴェッキアのページを見る
1967年10月1日生 / 静岡県出身 / A型
85年、18歳でデザインの勉強のため渡伊。1年後、料理の道に転向し、ナポリを皮切りに修業を開始する。シチリア「カポ・タオルミナ」(約1年)やリボルノ「ガンベロ・ロッソ」(2年)のほか、パレルモ、ローマ、ミラノ、ベネチアなどで約6年修業。92年帰国し、「ホテル西洋銀座」(2年)、「エルトゥーラ」(6カ月)、「カフェ・リコッタ」(7カ月)などを経て、01年独立。05年20席に増床し、改装。
FAVORITE
音楽 : ロック全般
本 : レイモンド・チャンドラーの作品、探偵もの、ミステリー
映画 : 『太陽がいっぱい』など、古い映画
MY LEGEND
器土堂(キドドウ)(故人)
著述家。1785年に刊行された『萬宝料理献立集』の著者。同書は、江戸時代の天明から寛政にかけて刊行された百珍物の一つで、『卵百珍』とも呼ばれ、前篇では卵料理が103種、2編では魚介の保存食がまとめられている。
木下謙二郎(故人)
政治家。1869年生まれ。著書に、『美味求真』(啓成社)東京法学院卒業後、貴族院議員、衆議院議員など経て、1927年から関東州の民政を統括する関東長官を務める。『美味求真』は50版のベストセラーになり、以後2冊の続編も刊行された。
祖母
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ホタルイカと菜の花のペペロンチーノ 卵黄のキターラ
1900円
卵白を使わず、卵黄だけを粉に加えて練った自家製キターラ(パスタ)は、シャープな口あたりと歯ごたえが持ち味。春ならではのホタルイカの旨味と苦味、菜の花の苦味とえぐみを生かし、ニンニクとトウガラシでシンプルに。生トマトのやさしい酸味がアクセント。
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蛤と蚕豆のスープ 筍添え
1900円
ポロネギを炒め、茹でソラマメを加えて裏漉し、ペースト状にしてから、ハマグリとアサリの出し汁で溶く。供する前に温めてE.V.オリーブ油を加え、タケノコとソラマメ、ハマグリを盛りつけた皿に注ぎ、トマトを散らす。
必要とされるためのキーワード
人に優しくする。
人に優しくする。
- 見崎英法シェフにとって、「レストランはアミューズメント」だ。ライブのように演奏者(料理人)がいて、照明や音響担当者(スタッフ)がお客を盛り上げ、会場一丸となって楽しむ。さらに「子供も、お年寄りも楽しめる空間」にするために、スタッフに問うのは、「まず、人に優しくできるかどうか。技術は後からついてくる」と話す。
現在店にいるスタッフはみな、飲食業初経験者だ。切るだけでも大戦争。が、「こうしろ」とは言わず、五感で感じて、自分の頭で考え、接客も調理もできる人間に根気強く育てる。成長ぶりは目を見張るばかりだ。
「経験者は最終的に『どうだ、すごいだろ』と、鼻につく感じが出がちなのがよくない。レストランは人と人が付き合う場。社会性や人としての厚みがまず必要だと思う」
卒業者も含め、スタッフはお客から可愛がられ、店は家庭的な温かさに包まれてきた。「イタリアで学んだ技術は表現しつつ、日常的に楽しめる店、レストランデビューに相応しい店でありたい」。
text by Rieko Seto / photographs by Hide Urabe
カーサ・ヴェッキア 東京都/代々木上原 カーサ・ヴェッキアのページを見る
住所 | 東京都渋谷区上原1-34-10 |
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電話番号 | 03-3468-4280 |
営業時間 | 12:00〜14:00 LO 18:00〜23:00 LO |
定休日 | 月曜休 |
カード | 可 |
座席 | 全20席(うち半個室8名×1室) |
タバコ | 禁煙 |
アクセス | 小田急線、東京メトロ代々木上原駅より徒歩3分 |
URL | www.facebook.com/casavecchia2001 |
備考 | 昼1200円、2200円、3300円 夜4000円、5000円、6000円、7000円、アラカルトあり(税込・サ別) 【WINE】 グラス白赤各3~6種850円~、ボトル4800円~ |
- 「2007年05月Good job!な料理店ガイド 東西21軒」 掲載
- 「2008年04月ウィークデー&ウィークエンドレシピ」 掲載
- 「2009年03月「小さな店」を潰さない10の法則」 掲載
- 「2012年05月100人のシェフが考える「必要とされる店」になるために」 掲載
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