「料理を前進させる」
HAJIME 米田 肇 Hajime Yoneda
2014.10.01
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店名
ハジメ/HAJIME
2008.5.12 open ハジメのページを見る
1972年10月3日生 / 大阪府出身 / A型
大学卒業後、コンピュータ関連会社でシステムエンジニアとして2年間働く。退職後、エコール辻大阪を経て、26歳より関西のフランス料理店で修業を積み(3年半)、渡仏。ロワール地方「ベルナール・ロバン」(1年)、「オ・ランデヴー・デ・ペッシュー」(1年)で働き帰国。05年「ミッシェル・ブラス トーヤジャポン」(1年半)の部門シェフを経て、08年独立。
FAVORITE
音楽 : JAZZ、バド・パウエル、トニーベネットなど
本 : 『 今日の芸術』(岡本太郎著)
映画 : 『ショーシャンクの空に』『アンタッチャブル』
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≪希望≫〜生命と大地の芽吹き〜
夜のコースの一品
肉汁を蓄えた断面はプルンッと張りがある。皮目は香ばしく、身はしっかり温かく、ジュが口中で炸裂。苦みのある葉の葉緑素で描いた川は、ワサビの葉やのこぎり草、蕪、減圧をかけた青梗菜などで芽吹く草原を表現している。
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Mineral
夜のコースの一品
緻密に、そして優美にガラスの皿の上に地球を描いた料理。調理法の異なる105種類もの野菜と、貝のエキスの泡で、大地と海からのミネラルを表現。グラスには、蕗の薹の粉末のアイス。その中から蕗の薹が顔を覗かせる。
必要とされるためのキーワード
世界一を目指す。
世界一を目指す。
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「オープン時は"世界基準"が目標でした。今は"世界一"を目指したい」
開店4年目にして、米田肇シェフは、さらなる高みへと照準を定める。
「自分の中の満足度はまだ20%。もっと"進化と深化"をしなければ」――具体的には「突き詰めること」「現状に満足/しないこと」「変わり続けること」。
その言葉を証明するのが、今年5月末からの一日一営業だ。それでなくても予約の取れない店なのに、訪れるチャンスが半分に減るのだから、食べ手としてはダメージとしか言いようがない。だが、店にとっては、利益は減る半面、入念な仕事が可能になる。
「素材、技術、表現、サービス、全てのクオリティを上げるための一営業です」。世界を目指した時、採るべき手段が拡大ではなく縮小なのが米田さんらしい。
「何より考える時間を確保するための決断でした」と米田さん。
「営業が始まってしまうと、すべての作業は、目の前のお客様に捧げることになります。一日二回営業の場合、仕込みの時間も含めれば、ほぼそれだけで丸一日の時間が費やされてしまう」
考える時間がない――それが悩みだった。彼にとって、考える時間はクオリティを上げる一番大事な要素なのに。
経歴を聞いて「回り道されましたね」と言う人がいる。けれど、米田さんはそんなふうにこれっぽちも思わない。「当たり前の道を歩んでいたら、当たり前のことしかできないでしょう?」
世界を視野に入れればこそ、人とは違う個性に価値を置く。
text by Kaori Funai / photographs by Kazunori Ogoshi
ハジメ 大阪府/肥後橋 ハジメのページを見る
住所 | 大阪府大阪市西区江戸堀1-9-11 アイプラス江戸堀 1F |
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電話番号 | 06-6447-6688 |
営業時間 | 17:30~23:00(L.O 20:00) |
定休日 | 不定休 |
カード | 可 |
座席 | 全26席 |
タバコ | 禁煙 |
アクセス | 地下鉄四つ橋線肥後橋駅より徒歩2分 |
URL | http://hajime-artistes.com/ |
備考 | スタンダード35640円、ショート22680円、ベジタブルコース27000円 (税込・サ別) ワインペアリング スタンダード(9グラス)26800円 ハーフ(9グラス)16500円 ショート(5グラス)10800円 |
- 「2008年08月NEW OPEN」 掲載
- 「2011年11月クリエイション魂」 掲載
- 「2012年05月100人のシェフが考える「必要とされる店」になるために」 掲載
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