「技術・文化を伝承する」
タランテッラ・ダ・ルイジ 寺床雄一 Yuichi Teratoko
2014.10.01
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店名
タランテッラ・ダ・ルイジ /TARANTELLA-da-luigi
2014.10.1 open タランテッラ・ダ・ルイジのページを見る
1978年3月7日生 / 東京都出身 / B型
20歳で渡伊。ナポリの老舗ピッツェリア「ラ・スタリタ」「ラルテ・デッラ・ピッツァ」(各8カ月)他で計2年半修業。一旦帰国し、01年再渡伊。カンパーニャ州(半年)、サルデーニャの「サッポゼントゥ ディ カーサプッドゥ」(半年)他で1年、ロンバルディア州「ダル・ペスカトーレ」(1年半)、カンパーニャ州「ドン・アルフォンソ1890」(1年半)等を経て06年帰国。ディアス(輸入販売業)を設立。08年より恵比寿「ポルセッコ」のシェフを1年務め、2年の準備期間を経て独立。
FAVORITE
音楽 : イタリアンミュージック
本 : イタリア、日本の料理本
映画 : 『ライフ・イズ・ビューティフル』
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パナーダ・ディ・アニェッロ
1400円
サルデーニャ中部の郷土料理。ラードと小麦粉と水だけで作るパイ生地に、62℃で低温調理した仔羊とニンニク、イタリアンパセリ、セミドライトマトを包みオーブンで焼き上げる。店ではペコリーノチーズのソースと。
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メランザーネ スカルペッタ
900円(2個)
縦半分に切って中身をくり抜き揚げたナスに、詰め物をしたナポリの家庭料理。ニンニク、チェリートマト、オリーブ、ケイパーの酸味ととろりと揚がったナスの甘味、プロヴォラチーズの燻香が一体となった食べ応えのある一品。
必要とされるためのキーワード
「伝えたいもの」の前に「知られているもの」に力を注ぐ。
「伝えたいもの」の前に「知られているもの」に力を注ぐ。
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メニューは雄弁に店を語る。ここのメニューは圧巻。ピッツェリアにありがちな、ピッツァをメインにつまみを少々といったラインナップとは訳が違う。「イタリア料理の醍醐味を伝えたい。広めたい」という、寺床さんの熱い思いが詰まった内容だ。ずらり並ぶ「知らない味」に、ピッツァが目当てだったのに、ピッツァを忘れて夢中になる人が多い。
イタリア修業で優れた師からピッツァを学び、名シェフに料理の薫陶を受けた。身近にいたおばちゃんたちからは、昔からある郷土料理を教わった。そのすべてを伝えたい。それがメニューに表れる。でも、初めての名前の合間に、カルボナーラやボンゴレもある。「わかりやすいものをおいて、安心感を持ってもらう」ためだ。この絶妙のバランスがリピートにつながる。
メニューの中に、「マリナーラ500円」という1行を発見して驚く。「経済情勢が厳しい中でも、気楽に来てもらえる店になりたい」。そのために原価を見直した。「お客さまもシビアで、食材の値段までよくご存じ。原価に見合った値段設定は重要です」。実は寺床さん、インポーターでもある。儲けようというのではない。長年培ってきた人脈を駆使し、調味料や食材、食器や雑貨に至るまで、日本にまだ知られていない、また、大手が入れない「いいもの」を安く輸入。食材や調味料などは、同業者にも声をかけ、共同購入すれば、大幅コストダウンも可能だ。現地に近い値段で手に入れば、皆が潤う。原価率が下がれば客も喜ぶ。ひいては、店の活性化へと繋がるのだ。
text by Michiko Watanabe / photographs by Tsunenori Yamashita
タランテッラ・ダ・ルイジ 東京都/白金高輪 タランテッラ・ダ・ルイジのページを見る
住所 | 東京都港区白金3-22-2 |
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電話番号 | 03-6408-5552 |
営業時間 | 12:00~14:00LO、18:00~23:00LO (日曜、祝日は~22:00LO) |
定休日 | 不定休 |
カード | 可 |
座席 | 全38席(うちカウンター7席、個室10席×1室) |
タバコ | - |
アクセス | 東京メトロ、都営線白金高輪駅より徒歩5分 |
URL | http://tarantella-da-luigi.com/ |
備考 | ピッツァ500円~、前菜800円~、パスタ500円~、メイン1800円~ (税込、夜のみ席料400円) 【WINE】 グラス白赤500円~、ボトル2500円~ |
- 「2011年08月使い方自由自在!ご近所ピッツェリアガイド」 掲載
- 「2012年03月シェフに教わる注目の「手仕事」レベルアップ術」 掲載
- 「2012年05月100人のシェフが考える「必要とされる店」になるために」 掲載
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