「技術・文化を伝承する」
ラ・バレンヌ 木村圭子 Keiko Kimura
2014.10.01
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店名
ラ・バレンヌ/La Balaine
2008.12.4 open ラ・バレンヌのページを見る
1972年10月10日生 / 大阪府出身 / A型
大学卒業後、コピーライターを経て、代々木八幡の割烹「亘」で料理の世界へ。長野・松本のフレンチ「澤田」(2年半)、渋谷「リリアスパスティア」(6カ月)の後、01年渡仏。「エルミタージュ・ドゥ・メッソニエ」(半年)、「レ・ミュゼ」(10カ月)、「プラザ アテネ」(1年)、「ピック」(1年)、「タイユバン」(1年)で働き帰国。06年に松本「澤田」に入り(1年)、大阪中央卸売市場の魚卸店を経て、08年独立。
FAVORITE
音楽 : 自宅で聴く“雨の音”
本 : 『天地明察』(冲方丁著)
映画 : 『A Single Man』
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ハンガリー産 仔ウサギ前脚肉とタマネギのブレゼ グリーンオリーブの香り
ランチコース(3500円、5000円)より
骨からホロリと外れる仔ウサギの前脚肉は、飴色になるまで煮詰めたタマネギの凝縮感とともに噛みしめる味わい深さ。グリーンオリーブの塩気や、モスカートヴィネガーのコク深い酸味が全体にキレを与える。
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焼き空豆のパイ包み焼き
3800円
「空豆が主役」と木村シェフ。パイ生地はホロホロと解ける軽やかさ。中には焼くことで香りを増した空豆、茹でブロッコリーと少量の鴨コンフィ。古典的なパイ包み焼きに、軽やかさと春の命を吹き込んだ。
必要とされるためのキーワード
営業中はサービスマンに従う。
営業中はサービスマンに従う。
- 「レ・ミュゼ」「プラザ アテネ」ほか、名だたるレストランで研鑽を積んだ木村圭子シェフ。「修業先で、サービスは地位の高い仕事であり、文化でした。パトロンが客を出迎え、もてなすように」。だから「営業中はサービスの意見を最優先する」。フロアをひとりで仕切る茶屋もも絵さんは、共同経営者であり大学時代の同級生。料理の量や提供速度はもちろん、「飲まれるワインによっては?コースの皿を逆に?なんてはっきり伝えてきます」。2人に深い絆があるからこそ成り立つ。
店には年配男性客や、週1ペースの強者も訪れる。「身を委ねる居心地の良さ」がこの店にはあり、シェフが「食べ飽きない味」を供するから。生地の軽やかさを追求したパイ包み焼きで、火を入れた春野菜の強烈な香りを楽しませる。仔ウサギなら「いつも背肉だと面白くない」と、テリーヌで使うことが多い前脚肉を飴色に煮詰め、滋味を追求。シェフが目指す「炎の雰囲気が感じられる料理」と、茶屋さんのサービス。その相乗効果が、食べ手の心に優しく響く。
text by Kaori Funai/ photographs by Jun Kouzai
ラ・バレンヌ La Balaine 大阪府/四ツ橋 ラ・バレンヌのページを見る
住所 | 大阪府大阪市西区新町1-16-5 橋口ビル 1F |
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電話番号 | 06-7504-6264 |
営業時間 | 12:00〜14:30 LO 18:00〜21:30 LO |
定休日 | 月曜、第4日曜休 |
カード | 可 |
座席 | 全14席 |
タバコ | 禁煙 |
アクセス | 地下鉄四つ橋線四ツ橋駅より徒歩5分 |
URL | - |
備考 | 昼3500円、5000円 夜5000円、7000円、9000円(税・サ込)、アラカルトあり 【WINE】グラス白赤各3種800円〜、ボトル3400円〜 |
- 「2009年03月NEW OPEN」 掲載
- 「2010年03月タフな女子が開いたフレンチレストラン」 掲載
- 「2012年05月100人のシェフが考える「必要とされる店」になるために」 掲載
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