スピードがキモ! 風味豊か「砂肝のアヒージョ シェリー風味」
アウトドアレシピ
2024.10.28
photographs by Hide Urabe
連載:アウトドアレシピ
アウトドアの新メニューに加えたい、外でも作りやすく、家でもリピートしたくなる味を人気店に習います。今回は、ワインのアテにたまらない「砂肝のアヒージョ」。臓物臭さを消すポイントは、シェリー酒とシェリービネガーのW使いにありました。
目次
教えてくれた人:神奈川・鎌倉「アンチョア」酒井涼さん
スペインバル「サン イシドロ」「バルマコ」を経て東京・代々木八幡「アルドアック」にて独立。2021年に鎌倉に移転し現店をオープン。10年程前に1カ月かけてカタルーニャ~アンダルシア、ガリシアなどをバックパッカーで旅し、以降も年に一度はスペインへ向かう。
シェリー酒、ビネガーのW使いで爽やかに
前店を始める時に「アヒージョだけでお腹を満たしてほしくないから、メニューに入れない」と決めたほど、スペインでは定番中の定番料理。もちろん修業時代は、毎日作っていました。
その時のレシピがこちら。シェリー酒とシェリービネガーを加えることで、臓物の臭みが取れ、食べやすい仕上がりに。かつ、白ワインにはないシェリーのコクがプラスされ、風味も豊かになります。
レシピ自体はシンプルですが、食材を火にかけてからの作業は、短時間勝負です。専用のカスエラがなければ、小さなフライパンで代用を。油にニンニクの香りを移し、ふつふつ沸かしたら、砂肝を加えさっと全体に油を絡めます。
シェリー酒は最初にアルコールを飛ばしておくと、アルコール臭さが残りません。ビネガーは風味付けに少量回しかける程度に。砂肝のコリコリ感を意識して、素早く仕上げるのがコツです。
「砂肝のアヒージョ シェリー風味」材料と作り方
[材料](1皿分)
砂肝・・・4個(正味40g)
E.V.オリーブ油・・・30ml
ニンニク(みじん切り)・・・1/2片
タマネギ(みじん切り)・・・6g
シェリー酒※・・・20ml
シェリービネガー・・・10ml
塩・・・適量
ローズマリー・・・少量
※あらかじめ小鍋でアルコールを飛ばしておく(写真のボトルはすでにアルコールを飛ばしたシェリー酒を保存しています)。
【肉仕事のコツ】
1. シェリーで臓物の臭みを取る
シェリー酒、シェリービネガーを少量回しかけることで、臓物特有の臭み消しに。シェリーのコクも加わり、一石二鳥。
2. 火を入れ過ぎない
ふつふつ沸いたE.V.オリーブ油に砂肝を加えたら、コリコリの食感をベストに保つため、火は入れすぎずに短時間で調理する。
[作り方]
[1]砂肝の下処理
砂肝を掃除する。銀皮を剥き、肉厚な部分は、約3等分にスライスする。
[2]香味野菜の香りを引き出す
カスエラにE.V.オリーブ油とニンニク、タマネギを入れて中火にかける。
[3]砂肝を加える
香りが立ち、ふつふつ沸いてきたら1を加え、トングで砂肝全体に油を絡ませながら火を通す。
[4]シェリー酒を加える
うっすら色が変わってきたら、シェリー酒を回しかける。
[5]調味
砂肝に完全に火が通ったら、塩で調味する。
[6]シェリービネガーを加える
シェリービネガーを加え、ひと煮立ちさせて火を止める。ローズマリーを飾る。
神奈川県・鎌倉「アンチョア」の店舗情報
◎anchoa (アンチョア)
神奈川県鎌倉市御成町2-14-3 御成ヴィレッジ A棟1F
☎070-1314-0406
18:00~20:00LO
12:00スタート、17:30~19:00LO(土曜、日曜のみ)
月曜休
鎌倉駅から徒歩3分
Facebook: anchoa アンチョア
※営業時間・定休日が記載と異なる場合があります。事前に店舗に確認してください。
(雑誌『料理通信』2017年1月号掲載)
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