お菓子のレシピ
夏でもおいしいパネットーネの作り方 Panettone
2013.08.06
夏でもおいしい
パネットーネの作り方
本誌未掲載のレシピを公開!雑誌と併せてご覧ください。
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夏でもおいしい
パネットーネ
『料理通信』2013年9月号P.65で紹介している、「パスティッチェリア イソオ」の磯尾直寿シェフが提案する、夏にぴったりのパネットーネ。本誌では紹介できなかったレシピを、WEBにて公開します。アンズの爽やかな酸味が効いた夏向きのパネットーネは、ヨーグルトやスプマンテと組み合わせて食べるのがおすすめ。詳しくは本誌をチェック!
(店名)
「パスティッチェリア イソオ」
●(直径12cm×高さ9cmの紙型11個分)
(材料)
A: 第1の生地
母種* ……230g
・水……520g
・グラニュー糖……350g
強力粉……1kg
発酵無塩バター(室温)……350g
●粉はふるっておく。
* 母種の作り方は、末尾に記載。
B: 第2の生地
・グラニュー糖……140g
・脱脂粉乳……10g
塩……10g
ハチミツ……200g
・卵黄……220g
・オレンジ皮のすりおろし……1g
・バニラ(さや)の粉末……1g
無塩バター(室温)……350g
アンズ(乾燥)* ……500g
●グラニュー糖と脱脂粉乳を混ぜ合わせておく。
* アンズは、シロップ(ココナッツファインと、同量の砂糖を水で溶かし、沸騰させた後に裏漉ししたもの)に一晩漬けた後、水切りして、適当な大きさに切って使う。
C: 仕上げ
アーモンドパウダー……125g
粉糖……225g
卵白……175g
カカオパウダー……20g
(材料)
A: 第1の生地
母種* ……230g
・水……520g
・グラニュー糖……350g
強力粉……1kg
発酵無塩バター(室温)……350g
●粉はふるっておく。
* 母種の作り方は、末尾に記載。
B: 第2の生地
・グラニュー糖……140g
・脱脂粉乳……10g
塩……10g
ハチミツ……200g
・卵黄……220g
・オレンジ皮のすりおろし……1g
・バニラ(さや)の粉末……1g
無塩バター(室温)……350g
アンズ(乾燥)* ……500g
●グラニュー糖と脱脂粉乳を混ぜ合わせておく。
* アンズは、シロップ(ココナッツファインと、同量の砂糖を水で溶かし、沸騰させた後に裏漉ししたもの)に一晩漬けた後、水切りして、適当な大きさに切って使う。
C: 仕上げ
アーモンドパウダー……125g
粉糖……225g
卵白……175g
カカオパウダー……20g
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(作り方)
1 母種とは、リンゴと水で作る天然酵母に、強力粉を加えて発酵させた元種のこと(使って減った分を日々継ぎ足していく)。生地を仕込む4時間前に、必要量を径の細い容器に入れて発酵させておくと、コシが強くなる。
2 「第一の生地」。グラニュー糖を溶かした水、強力粉をミキサーボウルに入れ、5分間低速で混ぜる。母種を加えて10分、バターを加えて10分間低速で混ぜる。
3 25℃で10~12時間発酵させ、約3倍に膨らませる。
POINT 生地がだれぬよう、バットでなく、生地の3倍ほどの高さの容器で発酵。
4 発酵後の「第1の生地」。この段階ではグルテンが出ていないほうがよく、ツヤもない。
5 「第2の生地」。ミキサーボウルに「第1の生地」とBのグラニュー糖+脱脂粉乳を入れ、5分間低速で混ぜる。
6 砂糖が少し残る程度になったら、塩を加え、5分間低速で混ぜる。
7 生地が締まって、伸びるようになったら、ハチミツを加え、5分間低速で混ぜる。ここから8までは、生地がべたつく状態。
8 卵黄、オレンジ皮、バニラ粉末を加え、15分間低速で混ぜる。
* 後で加えるバターの融点を超えないよう、24℃を保つ。卵黄は冷やしておく。
9 バターを加え、10分間低速で混ぜる。捏ね終わる頃には、生地が側面からはがれる程度にまとまる。
10 捏ね上がり。ツヤが出てとろんとしている。
POINT 後で加えるバターの融点を超えないよう、24℃を保つ。卵黄は冷やしておく。
11 バットに生地を広げ、アンズをのせて、300gに分割。
12 成形。なるべく触らず、垂直に持ち上げては畳むように。
13 30℃のホイロでベンチタイムを1時間とった後、紙型に生地を入れる。30℃のホイロで6~7時間、発酵。写真は発酵前。これが2.6~2.7倍に膨れるとベスト。
14 Cの材料を混ぜ合わせ生地の上面に絞り出した後、パレットナイフで伸ばす。
POINT Cはマカロン生地よりゆるい生地になるよう、卵白の量で調整。
15 160℃のオーブンで35分間焼く。平窯なら170℃。焼き上ったら、すぐ逆さに吊るして一晩置く。
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●パネットーネの母種の作り方
◆リンゴ酵母を作る
(材料)
リンゴ……1個
水……リンゴの重さと同量
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(作り方)
1 リンゴをしっかり水洗いし、ザク切りにする。
2 ミキサーボウルにリンゴと水を入れ、粉砕する。皮、種、ヘタなども一緒に。
3 瓶など、蓋のできる容器に入れ、常温で約48時間置く。
4 気泡が立ってきたら、リンゴ酵母のでき上がりのサイン。
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◆最初の母種を作る
(材料)
リンゴ酵母(漉し器で漉した液体)……100g
強力粉(中力粉でも可)……200g
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(作り方)
1 ふるった粉をボウルに入れ、リンゴ酵母を加える。
2 手で団子状にまとめる。捏ね過ぎないこと。
3 丸くまとめた生地がぴったり収まる口径の容器(高さが生地の3倍以上あるもの)に生地を入れ、ラップで蓋をする。
4 常温で約24時間置く。生地の高さが3倍に膨れたら「生地の更新」をする。
POINT 最初の母種は、酸味が強く、発酵も安定しない。パネトーネを焼くには、乳酸が活性化して、酸っぱい香りからフローラルな香りに変化した、安定した母種が必要。そのために、粉と水を継ぎ足す「更新」をする。3回以上更新すると、母種は安定する。
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◆生地の更新をする
(材料)
最初の母種……100g
強力粉(中力粉でも可)……100g
水……30~35g
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(作り方)
1 ボウルに母種と粉、水を入れ、手で団子状にまとめる。捏ね過ぎないこと。
2 丸くまとめた生地がぴったり収まる口径の容器(高さが生地の3倍以上あるもの)に生地を入れ、ラップで蓋をする。
3 常温に置く。生地の高さが3倍に膨れたら、再度「生地の更新」をする。
POINT 常温に置き、4時間で3倍に膨れるようになったら、安定した母種となる。母種は、更新する度に増えるので、最初の母種は少なめに作ったほうがよい。
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◆母種の保存
※安定した母種になったら、以下の方法で保存する
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1 フレーク状にして保存
3倍に膨れた母種100gに対し、200gの強力粉(または中力粉)を手ですり混ぜ、フレーク状にする。冷凍庫で保存。使う時は、フレーク100gに対し、水50gを混ぜて使う。
2 布でくるんで保存
3倍に膨れた母種を、布でしっかり包み、紐で十字にきつく縛る。冷蔵庫で24時間保存可能。発酵がわずかずつ進行するので、24時間経つと、パンパンに膨らんでいる。