「レストランをスリム化する」
ル・コック 比留間光弘 Mitsuhiro Hiruma
2014.10.01
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店名
ル・コック/Le Coq
2008.5.23 open ル・コックのページを見る
1963年2月19日生 / 東京都出身 / A型
19歳で渡仏し、パリ「ル・ムフレット」(2年)、「ギィ・サヴォワ」(1年半)、「ルキャ・キャルトン」(1年半)、「ジャマン」(1年半)、ブルゴーニュ「エスペランス」(1年)など三ツ星を中心に8年半修業。91年より恵比寿「Q.E.D.クラブ」の料理長を3年務め、97年、用賀に「ル・コック」を開店。07年夫婦で渡仏し、1年間パリで生活。08年恵比寿に移転。
FAVORITE
音楽 : ジャズ
本 : 『竜馬がゆく』(司馬遼太郎著)
映画 : 『ディア・ハンター』
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中勢以さんの熟成但馬牛のステーキ ボルドレーズソース
アラカルト5250円
肩甲骨の下、「クリ」と呼ばれる部位は、先端が柔らかく、下部は内臓に似た味。2カ月熟成させ、ナッツのような熟成香と味に深みの出たその肉を、表面をフライパンで焼いてからサラマンダーでふっくらと焼き上げた。
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ホワイトアスパラガスのムニエル、小ヤリイカのバリグール添え
アラカルト2100円
仏・ボルドー産のホワイトアスパラガスは、バターを落としたフライパンで弱火でゆっくり火を入れる。白ワインとトマトの酸味が爽やかなバリグールソースは、アーティチョークを入れず、小ヤリイカのだしを効かせている。
必要とされるためのキーワード
一人だから生まれる勢いをのせる。
一人だから生まれる勢いをのせる。
- フランスのグランメゾンで修業を重ねた比留間光弘シェフだが、自身の店はミニマムの極みである。13坪12席。料理人はシェフ一人、サービスは妻の真由美さん一人。「人を使う場合、皆のベクトルが同じ方向を向かなければ料理にブレが出ます。そのためいろいろなことを先に決めなければなりません。しかし、料理には勢いが必要。途中で方向を変えられるような自由度がほしかった」
身軽になった比留間シェフの料理は、注文が入ってから切り始めるア・ラ・ミニッツ。ミニマムな厨房では置ける機器や道具には限りがあるが、逆に絞り込んだほうが徹底的に使いこなせると考えた。
グランメゾンで培った技術や考え方を引き出しから出しながら、その日の素材を、その場で、自分の感覚で料理する。その勢いが皿にのる。「ル・コック」のお客が求めるのは、最後のプティフールまでシェフが手をかけ、細部にまで神経を注いだ皿だ。それがプリフィクス5250円。ジーンズでも味わえる上質である。
text by Naoko Ikawa / photographs by Tsunenori Yamashita
ル・コック 東京都/恵比寿 ル・コックのページを見る
住所 | 東京都渋谷区恵比寿西2-7-2 ウィンズビル 1F |
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電話番号 | 03-3770-1915 |
営業時間 |
12:00〜13:00 LO(前日までの要予約) 18:00〜22:00 LO |
定休日 | 火曜休 |
カード | 不可 |
座席 | 全12席 |
タバコ | 禁煙 |
アクセス | JR、東京メトロ恵比寿駅より徒歩7分 |
URL | - |
備考 | 昼3150円、4725円 夜5250円、8400円、アラカルトあり (税込・サ別) 【WINE】 グラス白赤各3種900円~、ボトル4600円~ |
- 「2008年09月making」 掲載
- 「2010年01月異ジャンルの料理人が通う技ありフレンチ・関東編」 掲載
- 「2012年05月100人のシェフが考える「必要とされる店」になるために」 掲載
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