America [New York]
米料理を通してコミュニティ構築を目指す
2019.12.06
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ハーレムに2019年7月に開店した「フィールドトリップ」が話題だ。オーナーシェフは2015年、現代米国料理店「セシル」で定評を得て、料理界のオスカーと呼ばれるジェームズ・ビアード財団賞の“期待の新星賞”にノミネートされた、アフリカ系アメリカ人のジョセフ・JJ・ジョンソン氏。
新店のテーマは米。「米は各国のコミュニティの核であり文化の象徴。米の魅力を紹介しながら、ハーレムに健康的な食のコミュニティを構築したい」と氏は話す。そのため、米料理は丼スタイルで5品を揃え、8.99 ~11.99ドルと手頃な価格に設定した。
とはいえ質には妥協せず、米は精米したて、無漂白のものを使う。例えば「クリスピー・チキン」はBBQ風味のフライドチキンを、植民地時代広く南部で食されていたカロライナ・ゴールドライスに盛ったもの。
他にも、中国産黒米にアフリカ産辛味ソース“ピリピリ”とサーモンを組み合わせるなど、独自の形で米のおいしさを引き出す。今後はハーレム同様、低所得層の多い市内の他地域での出店を目指す。
(『料理通信』2019年11月号/「ワールドトピックス」より)
◎ FieldTrip
109 Malcolm X Blvd, New York, NY 10026
☎+1-917-639-3919
11:30~22:00
月曜、火曜休
www.fieldtripnyc.com
text by Akiko Katayama
JOURNAL / 世界の食トレンド
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