Belgium [Oeselgem]
ミツバチの働きに想いを馳せる“女王蜂とディナー”
2019.11.14
-
ミツバチが大量にいなくなる「蜂群崩壊症候群」は、都市化による生息地の消失や気候の変動、農薬の使用などが引き金とされ、農家による農作物生産に深刻な影響を及ぼすと指摘されている。2011年、国連環境計画は「世界の人口を養うために必要な花粉媒介生物の衰退は、これからも続くであろう」と警告した。
そんな中、イベント会社ユートピア2019年6月、2019年「世界の野菜レストラントップ100 」18位のリーベン・ローテンスや養蜂家と共に、花粉を媒介し、植物に実をつけるミツバチの効用を謳う「女王蜂とディナー」を企画。
養蜂家によるミツバチの講義後、鉄板焼き形式のディナーでは、ホワイトアスパラガスやズッキーニの花のオマール詰め、ハチミツでキャラメリゼしたスモークサーモン、スイバとバラのシャーベットなど、ハチミツ、野菜、花、香草をふんだんに使い、ミツバチが関わる食物連鎖や自然環境、ひいては現在の地球汚染の実情を客に意識させた。1カ月限りの企画だが、好評のため来年の開催も予定している。
(『料理通信』2019年10月号/「ワールドトピックス」より)
◎ Dinner with the Queen
開催地 西フランダース地方ウーセルヘム
参加費 150ユーロ
www.dinnerwiththequeen.be
text by Maki Miyazaki
photograph by Newkoncept
JOURNAL / 世界の食トレンド
JOURNAL / 世界の食トレンド