Italy [Roma]
食業界のプロと未来の農業をクリエイトする
2018.07.06
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高校から大学まで一緒に過ごした、97年生まれの4人が運営するアクアポニックス農場「ザ・サークル」がローマ郊外に完成した。アクアポニックス農場とは、土づくり、水やりが不要で、魚の養殖用水を畑に循環させて植物を栽培する新型農業のことで、イタリアでは初。従来の農業に比べ、畑で使用する水の90%を節約でき、作物の成長スピードも約3倍速いという。
近年干ばつに悩まされているこの国で、アクアポニックスは今後さらに発展する分野として有望視されている。現在はローマ大学やミラノ・ボッコーニ大学が研究パートナーとなり活動が進められているが、何よりもローマ二ツ星「イル・パリアッチョ」やネオビストロ「レトロボッテガ」、調理師学校などのトップシェフ達が注目し、ザ・サークル産をこぞって仕入れたことで一気に脚光を浴び始めた。
100%オーガニックに加え、葉野菜やハーブの味わいの凝縮感など、“質”の点からも評価されており、今後、どのようなビジネス展開をしていくのかが関心の的となっている。
(『料理通信』2018年6月号/「ワールドトピックス」より)
◎ The Circle - Food & Energy Solutions
Via del casale ciminelli 20, 00132 Roma
www.thecircle.globaltext by Mika Hisatani
photograph by The Circle
JOURNAL / 世界の食トレンド
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