Spain [Barcelona]
スウェーデン人シェフによる“温度別”メニュー
2018.08.16
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2018年3月の開店来、早くも人気の料理店「ヘタ」。母体がオーガニックスーパーとあり、食材の安全性と品質、健康的な料理という点で定評があるが、人気の理由はそれだけではない。
スウェーデン人シェフによるバルセロナでは珍しい地中海と北欧のフュージョン料理、客席と厨房に一切仕切りのない内装、丁寧な説明付きで料理人が料理をサーブする接客に加えて、特筆すべきはメニュー。前菜、主菜、デザートなどカテゴリー別ではなく、旬のものを含めた9種類の食材を、それらが主役の料理の温度順に記している。
「冷たいアスパラガス」は、グリーンアスパラガスを80℃で2分蒸し、サリコルニアという植物とペルセベスという海藻と共に氷に盛って冷たく提供。松のジュレを添えたホウレン草とグリーンピースの煮物は、シェフが出来たてをサーブするので熱々。
同じ食材でも調理法と料理の温度によって食感も風味も全く異なる点を示したいそうだ。普段あまり意識しない、食材と温度を“感じて食べる”という体験がうけている。
(『料理通信』2018年7月号/「ワールドトピックス」より)
◎ HETTA
Passeig de Marimon 5, 08021 Barcelona
☎+34-93-252-9594
13:30~16:00、20:30~23:30
日曜休
冷たいアスパラガス 8.20ユーロ、
グリーンピースの煮物14.60ユーロ
text by Makiko Hata
photograph by Manuel Iglesias Alvarez
JOURNAL / 世界の食トレンド
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