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PEOPLE / シェフ名鑑(アーカイブ)

「新しいスタイルを提示する」

七草 前沢リカ Rika Maezawa

Oct 01, 2014

text by Reiko Kakimoto / photographs by Kouichi Takizawa

1970年1月1日生 / 茨城県出身 / B型
日本での会社勤務を経て、渡英。イギリス滞在時に料理を職業にすることを決め98年帰国。渋谷「やさいや」(4年)、大塚「なべ家」(1年半)で修業後、03年に独立。

FAVORITE
音楽 : マーク・ボスウィック
本 : 『日本の七十二候を楽しむ─旧暦のある暮らし─』(白井明大著)
映画 : 『男と女』


季節の野菜の煮びたし

コースの一品

プチヴェール、スナップエンドウ、菜の花、こごみの艶やかな緑が映える煮びたし。野菜の種類と状態で茹で方を変える。だしはカツオと昆布。夏は塩分強めで軽い口当たりの利尻昆布、冬はとろっと重い真昆布と使い分ける。

豚バラ肉と大豆の味噌炊き

コースの一品

豚バラ肉が主役と思いきや「気持ちとしては、大豆をおいしく食べる一皿」と前沢さん。フランス地方料理のカスレから着想した。八丁味噌と豚肉のだしが大豆にしみ込み、こっくりと深い味わい。


<必要とされるためのキーワード>
和食の枠をちょっぴり外す。

オープン当初は「和食」の枠に自分をはめ過ぎていた、と振り返る。「最近、やっと考え方が少し自由になれました」と前沢リカさん。

たとえば、すり流しは、バターでよく炒めた刻みネギをほんの少量入れて、風味の底上げをする。なますには白バルサミコ酢とオリーブ油を合わせてみる。和食の基本は崩さずに、西洋のスパイスや考えを取り入れる。こうしたアプローチが、精進料理とも違った前沢さんの真骨頂。オリジナリティ溢れる野菜料理へと昇華させている。

揚げてふるふる感を保つ高野豆腐や、白く炊き上げたカンピョウ。今の前沢さんの手にかかると、乾物もまた固定観念を覆す料理に姿を変える。「乾物は凄いポテンシャルを秘めていると思うんです」。

去年から「野菜や乾物の食べ方の枠を外すきっかけになれば」と料理教室を始めた。野菜の生産者を招いた食事会も開くなど、前沢さんと野菜・乾物との関係はよりいっそう深まってきた。その拡がりがお客の層を厚いものにしている。



◎七草
東京都渋谷区富ヶ谷2-22-5
03-3460-7793
17:00〜20:30(最終入店)
定休日 日曜、月曜休
http://nana-kusa.net

カード 不可
座席 全15席(うちカウンター5席)
タバコ 禁煙

京王井の頭線 駒場東大前駅 西口より徒歩13分(近道8分)
5500円のコース1本(税別)
日本酒 1合900円~
【WINE】 グラス白赤全4種800円~、ボトル4200円~

「2007年08月夏の平日/休日レシピ」 掲載
「2008年01月和食屋ガイド」 掲載
「2009年04月食のプロに聞く、テーブルウェア・コーディネート術」 掲載
「2010年02月<現代x江戸> 江戸をヒントに生まれる料理」 掲載
「2010年07月サプライズ・スイーツに挑戦!」 掲載
「2010年09月江戸から学ぶ夏レシピ」 掲載
「2011年03月江戸料理に学ぶ意外なスパイス使い」 掲載
「2012年02月食のプロを刺激する店」 掲載
「2012年05月100人のシェフが考える「必要とされる店」になるために」 掲載
バックナンバーはこちら

2003.10.27 open 店ガイド 七草のページを見る

『料理通信』2012年5月号取材時点)

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