PEOPLE / シェフ名鑑（アーカイブ）

「人材を育成する」

ル・ブルギニオン　菊地美升 Yoshinaru Kikuchi

2015.05.19

店名
ル・ブルギニオン／Le Bourguignon
2000.1.15 open ル・ブルギニオンのページを見る
1966年5月7日生 / 北海道出身 / A型
辻調理師専門学校卒業後、「オー・シザーブル」（3年半）、「クラブNYX」（約2年）を経て、91年渡欧。リヨン近郊「プーラルド」（1年）、モンペリエ「ル・ジャルダン・デ・サンス」（1年）、ボーヌ「レキュソン」（1年半）、フィレンツェ「エノテカ・ピンキオーリ」（10カ月）で修業。96年帰国し、「アンフォール」で3年4カ月シェフを務める。2000年独立し、「ル・ブルギニオン」オープン。

FAVORITE
音楽 : バイオリン曲やクラシック（特にヨーヨー・マ、葉加瀬太郎）、DREAMS COME TRUE
本 : 月2冊のペースでなんでも読む。
映画 : あまり観ない
　

MY LEGEND
五十嵐安雄　
「ル・マノワール・ダスティン（東京・銀座）」シェフ。1955年生まれ。「バラライカ」、「山のホテル」、「箱根ハイランドホテル」などを経て80年に渡仏。ノルマンディーの「マノアール・ダスティン」などで修業後、帰国。86年から六本木「オー・シザーブル」、88年から勝どき「クラブＮＹＸ」シェフを務め、96年同店を開店。

川崎誠也
「アラジン（東京・広尾）」シェフ。1955年生まれ。79年渡仏し、「ヴィヴィロワ」「アルケストラート」「ミシェル・ロスタン」などで修業後、帰国。六本木「オー・シザーブル」でシェフを務め、93年現店開店。

エリック・ボマール　
「フォーシーズンズホテルジュルジュサンク（仏・パリ）」シェフソムリエ。1963年生まれ。仏中央部のモンロン・レ・バンにある『オステルリーラ・プラルド』のシェフソムリエを経て、92年フランスの最優秀ソムリエ、94年にヨーロッパ・ベストソムリエに選ばれ、98年世界ソムリエ・コンテスト準優勝。

アンヌ・グロ
「ドメーヌ・アンヌ・グロ（仏・ブルゴーニュ地方ヴォーヌ・ロマネ村）」ワイン生産者。1966年生まれ。88年、父の「ドメーヌ・フランソワ・グロ」を継ぎ、95年ドメーヌ名を現名に改称。現在は、南仏ミネルヴォワでもジャン＝ポール・トロ氏と共同でワイン造りを行っている。

『料理通信』2012年5月号取材時点

海のタルタル海水のジュレ添え（ハーフサイズ）
夜10500円のコースの前菜として／アラカルト2100円
魚のタルタル（写真はソイ）に、バルサミコ酢で和えたカキ、カリフラワーと生クリームのピュレ、細切りのズッキーニやニンジン、ポワローを混ぜた毛ガニを重ね、ウニと岩のりをのせ、シブレットを散らす。その上に塩水のジュレをかけ、北海道の海を表現。

ニース風サラダ　
夜10500円のコースの前菜　アラカルト1890円
角切りジャガイモのサラダに、ほぐしてマヨネーズで和えたメバチマグロのコンフィ、角切りのピーマン、キュウリを重ねて層に。茹で卵の黄身と白身を散らし、アンチョビーとドライトマトを飾って、モダンにアレンジ。

必要とされるためのキーワード
「きちんと辞める」がルール。

「いっぱい食べて飲んで、お客様が楽しい時間を過ごせる店であり続ける」。菊地美升シェフの思いは開店以来、変わらない。「そのためには、料理やサービスがいいだけではダメ。お店の空気はお客様に必ず伝わります。まずはスタッフ全員のいい雰囲気を作らないと」。
　甘やかすわけではない。コースに加えてアラカルトもあり、仕事量は膨大。それをきちんとこなし、店のスタイルに則った料理でお客に笑顔を届けるため、「言うべきことは言う。でも後には引きずらず、よい空気を取り戻します」。
　シェフは「大事なスタッフ」に対し、絶対の責任を持つ。スタッフはきちんと仕事し、きちんと辞める。それが「ル・ブルギニオン」のルールだ。独立した後もよい関係を続け、今度はシェフ同士として互いに刺激し、高め合う。若者に負けず、菊地シェフ自身も毎夏、フランスの星つきレストランで研修し、新しいことを吸収してパワーアップ。それが店のスタッフにも刺激となり、お客に「また来たい」と思わせ続ける魅力になる。

text by Rieko Seto / photographs by Hide Urabe

ル・ブルギニオン　東京都/六本木 フレンチル・ブルギニオンのページを見る

住所	東京都港区西麻布3-3-1
電話番号	03-5772-6244
営業時間	11:30～13:00LO　18:00～21:00LO
定休日	水曜、第2火曜休
カード	可
座席	全20席（うち半個室4席×1室）
タバコ	禁煙
アクセス	東京メトロ、都営線六本木駅より徒歩10分
URL	http://le-bourguignon.jp/
備考	昼2700円、4860円夜5940円、7560円、10800円　アラカルトあり(税込・サ別) 【WINE】グラス白赤各4種 1000円、ボトル 4000円～