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RECIPE

アンチョビー&ローズマリーで深まる味。「トスカーナ風鶏レバーペースト」

レスキューレシピ【鶏肉編】

Dec 01, 2022

photographs by Hide Urabe

日本の食品ロス量は年間570万トン*と言われています。生鮮食品においても、豊作で余ったり、規格外、傷、スレがあって売り物にならず、行き場のない食品が日々廃棄されているのです。生産者が丹精込めて作った食材を無駄にしないための食材活用レシピをシェフに教わります。鶏肉を使った料理が増えるシーズンに、様々な部位を使いこなすためのレシピを紹介します。

*農林水産省「日本の食品ロスの状況(令和元年度)」

教えてくれたシェフ
東京・広尾「ラ・トラットリアッチャ」河合鉄兵さん

1977年、京都府生まれ。調理師学校を卒業後、地元のイタリア料理店で3年修業。2001年にシエナへ。13年強をトスカーナのレストランで、最後の2年半をエミリア=ロマーニャで過ごす。16年に帰国、都内のレストランを経て18年9月に独立し、現店をオープン。20年9月よりキッチンカー事業「フォーリアッチャ」を開始、「混ぜるスパイスカレー」を提供している。

<フードロスへの取り組み>
「パスタソース類、煮込み料理などはまとめて仕込みます。小分けにして真空包装し、ショックフリーザーで急速冷凍して冷凍保存することで、基本的に、廃棄が出ないシステムを作っています。精肉、青果など仕入れ先から賞味期限の短い食材が持ち込まれた場合はできるだけ引き取り、鮮度が落ちる前に即座に調理したり、まかないにしてスタッフでいただいたり、食材を無駄にしないようにしています」


発酵食品で味に奥行きを

フランス式のレバーパテはバターが入りますが、イタリア・トスカーナの一部の地域ではアンチョビーが入ります。初めて知った時は驚きました。

2つの動物性の旨味と発酵の熟成感が加わることで、短時間で味に深みが出せます。ごく細かく、パウダー状に刻んだローズマリーを潜ませると、口の中で香りがふわりと広がり、トスカーナらしい風味になります。温めて食べるから、塩は炊きあがりに加えて味を決めましょう。

「トスカーナ風鶏レバーペースト」の材料と作り方

[材料]
鶏レバー・・・1㎏
ニンニク(みじん切り)・・・大さじ1
タマネギ(スライス)・・・大1個
白ワイン・・・適量
アンチョビーフィレ・・・20枚
ケイパー・・・大さじ1.5
ローズマリー・・・2枚
マルサラ酒(辛口)・・・50ml
ブランデー・・・40ml
塩、コショウ、オリーブ油・・・各適量
※レバーは筋などを取り除き、牛乳に一晩浸けておく。

[作り方]
[1]タマネギを炒める
鍋にオリーブ油とニンニクを入れて温め、タマネギを炒める。しんなりしてきたら軽く塩をふり、タマネギが透明になるまで火を通す。

[2]鶏レバーを焼く

フライパンにオリーブ油を温め、鶏レバーを焼く。軽く塩、コショウをふる。レバーから出た水分が飛び、表面に焼き色が付いたら、に加える。 

[3]白ワインを加える
のフライパンに白ワインを入れて沸かし、鍋に残った旨味を木べらですべて溶かしてに加える。

[4]アンチョビーとローズマリーを加える


アンチョビーとケイパーを加え、中火で約30分煮込む。煮込み始めて5分ほど経過したらパウダー状に細かく刻んだローズマリーの葉を加える。

[5]マルサラ酒を加えて煮詰める

さらに10分ほど経ったらマルサラ酒を加えて汁気がなくなるまで煮詰める。火を止める少し前にブランデーを加えて香り付けする。

[6]ペースト状にする
温かいうちにフードプロセッサーでペースト状にする。仕上げにオリーブ油を適宜加えて混ぜる。

出来立てのトスカーナ流レバーペーストをパンに盛り付けて。ローズマリーのやさしい香り、ほろりとした食感と生温かさ、濃い赤が欲しくなる塩気にイタリアが香るのだ。



◎La Trattoriaccia
東京都港区南麻布4-2-49
麻布サンパレス203
☎03-6874-3637
12:00~13:30LO
18:00~22:00LO
日曜休
東京メトロ広尾駅より徒歩3分
https://www.la-trattoriaccia.com/

※新型コロナウイルス感染拡大等により、営業時間・定休日が記載と異なる場合があります。事前に店舗に確認してください。

(雑誌『料理通信』2019年1月号掲載)

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