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鈴木裕子さん(すずき・ゆうこ) 食エージェント
第3話「問題の核を探る」(全5話)

People / PioneerMay. 23, 2016

はじめての契約





2008年、自宅をオフィスに開業します。
「現在に至るまで、営業らしき営業は一度もしたことがない」という鈴木さん、最初の仕事も先方からの依頼ですぐに決まりました。
「ジェトロの退職と独立の挨拶に伺ったら、そのうちの2社、社長が即契約してくださったんです」。
Photographs by Masahiro Goda,Text by Kyoko Kita


信頼できるチーム作り





「オフィス ムスビ」を特徴づけるのが、ニューヨークでの販路開拓を担うプロフェッショナルチームの存在です。
このメンバーとはどのような関係にあるのでしょう?

「契約関係ではなく、あくまで私の考えに賛同してくれている同志です。
小売店の店主を主なパートナーに、各専門分野に数名のメンバーを抱えていて、案件ごとにふさわしい方にお願いしています。
仕事が決まると、まずパートナーにその内容と予算を伝えます。予算が決まっていない場合は、見積もりをとってもらうこともありますね。
人選や予算配分など、現地での取りまとめは全て彼にお願いしているので、私は彼からのフィードバックをもとに、クライアントに対してさらなる提案をするという流れです」。

今でこそ、「オフィス ムスビ」のアイデンティティとも言えるこの仕組みですが、立ち上げ当初からあったものではありません。

「最初はすべてが手探り。私自身の感覚や経験をもとに判断していた時期もありました。でもそれでは弱いと気づいたんです。
やはり現地のことは現地の人に聞くのが一番だろうと。
最初の2~3年は、海千山千いろんな方に会い、痛い思いもしました。
そんな経験を経て、信頼できるチームがあったら心強いと思い、少しずつメンバーを固めていったのです」。

社運を託されて





仕事の依頼は、すべて既存顧客からの紹介。
しかもその内容は、商品開発や販売促進といった具体的なものではなく、「会社として、今後どのように展開していくべきか」といった、大局的な相談がほとんどといいますから、ますます信頼の高さが窺えます。

「メーカーは、もの作りのプロではあっても、世の中への打ち出し方にどんな選択肢があるか見えていなかったり、どの選択肢が自社の商品に合っているか判断できずにいることが多いように思います」。

その会社が次のステップに進むために、固定観念や既存の手法に捉われず、新しい可能性と最適な選択肢を探り、提案することが、鈴木さんに託された役割。

逆に、クライアント側が具体的な宿題を抱えて来ても、話を聞いてみると、会社としてクリアすべき問題は他にあることが多いと言います。

無意識の中に、問題の核がある





だから鈴木さんは、「話を聞く」ことを第一に考えます。
「できるだけ早いタイミングで、社長の本音を引き出したい。
社長が自覚していない“問題の核”を探り当てないと、真に迫った提案をすることはできませんから」。

無意識を意識化させる、気付いていないことに気付かせるのが、最初の一歩。

そのために質問を工夫したり、時にトンチンカンと思われかねない変化球を投げてみることも。
そうして、ふと気を許した時にこぼれる一言を、鈴木さんは逃しません。

「話すことで、提案が返ってくる。そのやり取りに一度手応えを感じていただけると、その先はとてもスムーズ。
経験を重ねる中で、そこまでの時間が短くなってきました」。

「そもそも」を大切にする





一つのことを話し合う時、議論が進むほど、方向性が本来の論点から逸れていくことは、よくあります。渦中にいる人は、なかなかそのことに気付けない。

そこで鈴木さんは、「そもそも」という問いを大切にしています。
「そもそも、この事業の目的は何ですか?」
「なぜ海外に販路を広げたいのですか?」
当然、共通認識となっているはずの事業目的や、頻繁に社内で用いられている言葉の意味も、人によって解釈が違うことがままあるといいます。

「今さら確認するまでもないと思っていたような大前提こそ、もう一度きちんとすり合わせてみる必要がある。
それによって、パッと光が見えることだってあるんです」。




鈴木裕子(すずき・ゆうこ)
短大卒業後、渡米。語学学校とビジネススクールを経て、就労ビザを取得し、ホテルで働く。帰国後は、通信会社、マーケティング会社勤務のほか、中部経済産業局のプロジェクトで中部地域の海外向けPRや、ジェトロ名古屋にて食品メーカー等の海外進出支援に当たる。2007年、独立して「オフィスムスビ」設立。食品メーカー等へのコンサルティング、輸出支援を行う。座右の銘は「意志あるところに道は開ける」。





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