フリースタイルの酒場名人に聞く酒とつまみ
vol.1 「LA MAISON DU 一升VIN」岩倉久恵さん
2018.08.06
text by Rieko Setophotographs by Kiyu Kobayashi
ジャンルに囚われず、店主の個性で集めた「酒とつまみ」が魅力の酒場で、鹿児島を代表する焼酎蔵元「本坊酒造」の芋焼酎5アイテムの楽しみ方を聞きました。
芋焼酎だけでこのバリエーション!
芋焼酎といえば黒麹・かめ壷仕込みが王道だが、焼酎をはじめウイスキーやワイン、ジンまで手がける「本坊酒造」の手にかかれば、その製法は実に多彩だ。特許「磨き蒸留」や樽熟成、スモーク仕込みなど、これまでの常識を打ち破る芋焼酎との出会いに、「LA MAISON DU 一升VIN」女将の岩倉久恵さんも驚きの声を上げた。
「同じ芋焼酎でも、こんなにいろいろなものがあるんですね! 造り方はもちろん、醸し出される味も香りも面白いなぁ、と思いました。合わせるつまみも、これまでの焼酎のイメージとはちょっと違う、新しい味を提案できます」。
焼酎の飲み方は、既成概念にあまりとらわれすぎず、自由に。そしてつまみは、「焼酎を飲んで芋や麹の後ろに隠れている何かを感じたら、それを引き立たせるイメージで合わせるのがコツ」と、岩倉さん。「新技バレル」には、カレー風味のスパイシーな春巻きを、「スモーク焼酎 No.59」には、スモークサーモンを使ったカツをマッチングさせた。「どちらも個性が主張しすぎることなく、穏やかな調和ときれいなのど越しが楽しめます」。
一方で今回、岩倉さんを一番驚かせたのは、「貴匠蔵」だった。王道の焼酎には豚の角煮など王道のつまみを合わせたくなるが、意外にもピーナッツバターのレーズンサンドとぴったり。「『貴匠蔵』の懐の深さを感じました。こういう発見をしながら、自由なスタイルで焼酎を楽しみたいですね」。
「あらわざ桜島」と
パセリと豚バラ肉のレモンソテー
「あらわざ桜島 ハナタレ」と
ビワのてんぷら 豆腐クリーム添え
「新技バレル ARAWAZA Barrel」と
サバ缶の揚げ春巻き
「貴匠蔵」と
ピーナッツバターのレーズンサンド
「スモーク焼酎 No.59」と
スモークサーモンと春菊ピューレのミルフィーユカツ
◎ LA MAISON DU 一升VIN
東京都台東区浅草1-9-5 ONビル1F&2F
☎ 03-6231-6103
※8/6~9/5まで「あらわざ桜島」と「パセリと豚バラ肉のレモンソテー」をお楽しみいただけます
http://kettle.tokyo/isshovin/
◎ 本坊酒造
明治5年創業の蔵元。焼酎・梅酒・ワイン・ウイスキーなどを製造。世界三大酒類コンペ全てにおいて焼酎で最高賞(世界一)を受賞。
レシピは本坊酒造のWEBで!
https://www.hombo.co.jp/