パリジャンを虜にするパネットーネ。自家培養酵母に開眼したパティシエが専門店をオープン
France [Paris]
2023.11.16
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text by Yukino Kano / photographs by salome rateau
(写真)「クリストフ・ルイ」のパネットーネは、トラディッショネル(42ユーロ)とショコラ(44ユーロ)の2種類。その他、バリエーションでマロンやオレンジフラワーなどが登場することも。
フランスのクリスマス菓子といえばビュッシュ・ド・ノエルが定番だが、ここ数年、とりわけパリではパネットーネ人気が急上昇中。その立役者は、クリストフ・ルイ(Christophe Louie)。長年パティシエとして腕を磨いた後、2017年、パリのパン・オ・ルヴァンの神的存在だったティエリー・ドゥラブルと出会い、自家培養酵母で作るパンの魅力に開眼。同じく自家培養酵母の魅力が宿るパネットーネにも情熱を持ちはじめ、パン職人である友人のアトリエを借りて製造販売を始めた。
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(写真)パネットーネ人気の立役者、クリストフ・ルイ。
彼のパネットーネのおいしさは、すぐに大きな話題に。菓子セレクトショップ「フー・ド・パティスリー」や「ラ・グランド・エピスリー」が仕入れるようになり、ネット通販も絶好調であった。
そんなクリストフが2023年9月、自身の名を冠したブティックをオープンした。看板商品パネットーネは、大切に育て続ける酵母に、長時間発酵に適したイタリア産小麦とフランス産の上質なバターを合わせて時間をかけて作り上げていて、午後には売り切れるほどの大人気。自家培養酵母パン、フランやケークなどのシンプルな菓子、サンドイッチも並び、気軽なブーランジュリーとしての魅力も備える。
パリジャンの舌を捉えた極上パネットーネ。一年を通して作っているので、いつでも買えて嬉しい限りだ。
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(写真)自慢の自家培養酵母で、生地をゆっくり発酵させて作るパネットーネは、もっちりふんわり、そしてしっとりした食感。
◎Christophe Louie
12 rue Dupetit-Thouars 75003 Paris
8:30~19:30(日曜~15:30)
月曜、火曜休
Instagram:@christophelouie
*1ユーロ=159円(2023年11月時点)