JOURNAL / 世界の食トレンド

パリの一ツ星・手島竜司シェフが、居酒屋の次に手掛けるショコラトリーとは？

France [Paris]

2024.05.20

text by Yukino Kano
（写真）ボンボンの主力は、手島シェフが愛するパリへのオマージュ。パリ行政区の数字や、エッフェル塔、サクレクール寺院などモニュメントをデザイン。

一ツ星レストラン「パージュ」と居酒屋「116」、さらにケータリングやイベントも多く手がけて大活躍中の手島竜司シェフ。パリの最新店は、2024年２月に誕生したショコラトリー「アトリエ・パージュ（Atelier Page）」だ。

もともとショコラが大好きで、小さなボンボンの中にバランスよい満足感を表現できる点が魅力、と満を持してのオープン。パリのトップ料理人＆パティシエ御用達のショコラティエ、ニコラ・ベルジェのクーベルチュールをベースに、定番風味を始め、ニワトコ、ヴァン・ジョーヌ、赤酒風味のガナッシュなど24種のボンボンを揃える。

抹茶は自身が惚れ込んだ茶農家の最上畑の初摘み、ヴェルヴェーヌは一番香りがよい夏に収穫してすぐに乾燥させたものを使うなど、生産者との強い絆を活かして日仏の最高食材を厳選する。

一口齧ると食材の力強い風味が口中に広がり、作りたてのデザートを食べている感覚に。とろりなめらかな舌触りを楽しめるよう、あえて厚みを持たせている。他にマンディアンや各種タブレット、自家製グラノーラのロシェなども並ぶ。

腕利き料理人の本気ショコラ、一見ならぬ一食の価値あり。