Singapore [Singapore]
老舗ブランドが拓く、グルメ・ティーの世界
2016.08.15
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90年代以降、コーヒー人気が徐々に高まり、ここ数年はスペシャルティコーヒーに特化したロースターやカフェの台頭が著しいシンガポール。対して紅茶は、植民地時代の名残から、優雅なハイティーが定着しているが、コーヒーと比べ、カジュアルな雰囲気で楽しめる店が少ないのが現状だ。
そうした背景を受け、宝石店を前身とする1872年創業の老舗紅茶ブランド「1872 Clipper Tea Co. 」が市内中心部にユニークなティーバーを併設した旗艦店をオープンし、注目されている。
「伝統的概念に囚われず、通常コーヒーに使われるスチームパンクで温度・時間を調整し、茶葉の個性を抽出するほか、ノンアルコールカクテル『アイスティー・モクテル』など新感覚のメニューを揃えた。グルメ・ティーに親しむきっかけを提案したい」とディレクターのリーハンさん。モクテルは、特製シロップを使ったセイロンティー・ベースの「クラシックレモン」や「シンガポールスリング」といったフレーバーが好評だ。老舗が繰り出した新鮮な試みの今後に期待したい。
(『料理通信』2016年7月号/「ワールドトピックス」より)
◎ The 1872 Clipper Tea Co. ION Orchard
2 Orchard Turn, #B4-07, Singapore 238801
☎ +65-6509-8745
10:00~22:00 無休
www.clippertea.com.sg
text by Eri Sasaki photograph by The 1872 Clipper Tea Co.
JOURNAL / 世界の食トレンド
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