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JOURNAL / 世界の食トレンド

缶入りジンを軽量ガラスに詰め替えて、クラフトジンがもっとサステナブルに

Sweden [Stockholm]

2024.08.22

缶入りジンを軽量ガラスに詰め替えて、クラフトジンがもっとサステナブルに

text by Sakiko Jin
(写真)民間の酒販店がないスウェーデンでは、酒類は国営酒類専売店「システムボーラーゲット」で購入できる。「ドライ・ジン・リフィル」は、“ 一番サステナなチョイス(Våra mest hållvara val)”というカテゴリーに入っている。

スウェーデンでのクラフトジンの先駆者と言っても過言ではない「ストックホルムス・ブレンネリー (Stockholms Bränneri)」社が、「ドライ・ジン・リフィル(Dry Gin Refill)」 と称したアルミニウム缶の詰め替えジンを発売し始めた。

「他の業界では詰め替え製品というのは当たり前のことなので、自社製品にもその“当たり前”を取り入れたかった」と話すのは創設者のアンナ・ヴィークネール(Anna Wikner)。

ブレンネリーのシグネチャーでもある、昔の薬局で使われていたガラス容器を模したボトルは、スタート時から変わっていない。ただし現行ボトルは、エンブレムや名前、住所をガラスに彫り入れてあるユニークな一品だ。輸送の際の環境負荷を軽減するためガラス製造会社と話し合い、フォルムはそのままに、ボトルの重量を減らすことに成功したのだ。一方でそのユニークなガラスボトルが、使用後に毎回捨てられてしまうことに長らく頭を悩ませていた。

ブレンネリーのラインナップにはバーボン樽で貯蔵されたオークジンや、ばらの花びらやルバーブを漬け込んだピンクジンなどもあるが、今回のレフィル缶ではスタンダードなドライジンを発売。
(写真)ブレンネリーのラインナップにはバーボン樽で貯蔵されたオークジンや、ばらの花びらやルバーブを漬け込んだピンクジンなどもあるが、今回のレフィル缶ではスタンダードなドライジンを発売。

ドライ・ジン・リフィルの発売で、ガラス容器は繰り返し使えるようになり、アルミニウム缶は軽く、リサイクルもできる。しかもレフィルなら少し安めと、作り手も買い手にとってもウィンウィンだ。

オーガニックで北欧の自然からインスピレーションを受けて作られるブレンネリーのジン。コロナ時代にはお洒落なボトルに入ったアルコール消毒液で注目を集めた。時代の流れとともに自分たちのジンを進化・発展させるのに暇はない。


◎Stockholms Bränneri
Dry Gin Refill 199スウェーデンクローナ/350ml
https://www.stockholmsbranneri.com

*1スウェーデンクローナ=14円(2024年8月時点)

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