カレーに添えてみよう。南インドのスパイシーな野菜炒め「ポリヤル」
レスキューレシピ【キャベツ編】
2023.04.27
photographs by Tsunenori Yamashita
連載:レスキューレシピ
日本の食品ロス量は年間570万トン*と言われています。生鮮食品においても、豊作で余ったり、規格外、傷、スレがあって売り物にならず、行き場のない食品が日々廃棄されているのです。生産者が丹精込めて作った食材を無駄にしないための食材活用レシピをシェフに教わります。今回はキャベツを使ったレシピを紹介します。
*農林水産省「日本の食品ロスの状況(令和元年度)」
目次
教えてくれた人:東京・新代田「アンド カリー」阿部由希奈さん
ネパールのカレー定食「ダルバート」を食べて魅力に開眼。独学でカレーを作り始め、会社員をしながら、「and CURRY」の屋号で、月一回間借り営業を行う。2018年、ラボ兼店舗の「Kitchen and CURRY」を東京・新代田にオープン。店を運営しつつ、全国を巡って、その土地の素材を主役にしたカレーを振る舞う「流し」の活動も続けている。
<フードロスへの取り組み>
無農薬、無化学肥料の野菜を使うことで、皮や根っこまで食べることができます。皮は煮出してベジブロスに。捨ててしまいがちなニンジンの葉っぱなどもジェノベソースにしています。営業で多めに作ったカレーはパック詰めにして冷凍し、チルドカレーとしてオンラインで販売しています。また、店にコンポストを設置し、生ごみの一部を堆肥にしています。
ポリヤルは、野菜をスパイス、ココナッツファインで炒めた南インド料理の副菜。スパイス&きび砂糖漬けの甘夏がたっぷり入った「甘夏とチキンのカレー」に添えて。
「キャベツと豆のポリヤル」材料と作り方
[材料](作りやすい分量)
黒目豆(またはパンダ豆)・・・ひとつかみ
キャベツ・・・1/4 個
ヒマワリ油・・・大さじ1
ブラウンマスタードシード・・・小さじ1
カレーリーフ(あればでOK)・・・4枚程度
ココナッツファイン・・・大さじ2
ターメリックパウダー・・・小さじ1/2
塩・・・適量
[作り方]
[1]豆は倍量の水に一晩浸す。戻し汁ごと火にかけ、やわらかくなるまでゆでてザルに上げる。キャベツはざく切りにする。
[2]鍋にヒマワリ油とブラウンマスタードシードを入れ、中火で熱する。ぱちぱちと弾けて泡が出てきたら、カレーリーフ(あれば)を加え、キャベツと豆を加えてしんなりするまで炒める。
[3]ココナッツファイン、ターメリックを加えてざっくりと和えてさらに炒め、塩で調味する。
しみじみおいしい、食べ続けたくなる味。ポリヤルは、キャベツのほかに、ジャガイモや豆、肉など好みの具材でバリエーション豊かに作ることができる。
「kitchen and CURRY」の店舗情報
◎kitchen and CURRY
東京都世田谷区羽根木1-21-24
亀甲新い1F
☎03-634-7784
水~金曜11:30~15:00(土曜~17:00)
木~金曜18:00~21:00
※売切れ仕舞 SNSで確認を
日~火曜休
京王線新代田駅より徒歩5分
https://www.andcurry.com/
(雑誌『料理通信』2019年8月号掲載)
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