ショウガが味の要「ジャガイモのスパイス炒め」
プラントベースの始め方51
2025.06.26

photographs by Hide Urabe
連載:プラントベースの始め方
健康や環境への配慮から、植物性の食材を主体とする“プラントベース(Plant Based)”な食事法が注目されています。肉や魚や乳製品に頼らずとも「おいしい」料理を作る知恵は、世界各地に存在します。身近なレシピからおいしくプラントベースを始めるヒントを紹介します。
教えてくれた人
東京・駒沢大学「ミャンカー」中新井綾さん

料理担当の中新井綾さん。夫でソムリエの店主、倉井哲哉さんがセレクトしたワインや日本酒に合わせ、新鮮な野菜を主体に素材の味を生かしたナチュラルな料理を提供。トマトの水煮をはじめ、パンやピザ生地、ベーコン、塩麹など自家製食材も多く手がける。
ほんの少しの複雑さで飽きさせない
ナチュラルなワインとしっくり馴染むよう、中新井さんが心がけているのが、味の要素にほんの少し複雑さを持たせること。ジャガイモのスパイス炒めに入るショウガは、「アクセントというより、味全体を支える感覚」で用いる。厚塗りではなく薄化粧。でも少しの複雑さでニュアンスを持たせて、飽きさせない。体に無理なくスーッと入ってくる感じも、どこか自然派ワインに通じる。
「ジャガイモのスパイス炒め」の材料と作り方
[材料]
新ジャガイモ・・・500g
ブラウンマスタードシード・・・大さじ1
赤唐辛子・・・1本
ショウガ(みじん切り)・・・20g
ニンニク(みじん切り)・・・2片
キャベツ(ざく切り)・・・3~4枚
塩、ターメリックパウダー、コショウ・・・各適量
<材料のポイント>
塩と同じくらい不可欠なショウガ

インドらしい風味を作るのに欠かせないのがショウガ。「塩と同じくらいこれがないと味がしまらない」。アクセントではなく、味全体を支える。
[作り方]
[1]ジャガイモを蒸す
新ジャガイモは皮付きのまま蒸して、半分に切る。
[2]スパイスの香りを引き出す
フライパンにオリーブオイルを入れ中火で温める。マスタードシードを2~3粒加え、マスタードシードから細かな泡が出るようだったら残りを加える。パチパチ弾け始めたら赤唐辛子、ショウガ、ニンニクを加え、香りを立たせ塩とターメリックを加え馴染ませる。
[3]キャベツを加えて蒸す
蒸したジャガイモを加える。オイルが全体に回ったらキャベツを加え、蓋をして数分蒸し煮にする。
[4]味を調える
キャベツがしんなりしたら、塩で味を調え、コショウを挽きかける。

(雑誌『料理通信』2019年7月号掲載)
東京・駒沢大学「ミャンカー」の店舗情報
◎miankah
東京都世田谷区駒沢1-4-7
☎050-3713-9686
18:00~24:00
火曜、第3・第5水曜休
東急線駒沢大学駅より徒歩3分
Instagram:@miankah_komazawa_myanka
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