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FEATURE / MOVEMENT

7月6日(月)よりフェア開始。
茨城の初夏の食材に生命を吹き込む、シェフ5人の発想

2026.07.06

【PROMOTION】
text by Fumiko Kano / photographs by Atsushi Kondo

台風が間近に迫る2026年6月初旬、都内5人の実力派シェフ・パティシエたちが、ひぬまやまとしじみ、メロン「イバラキング」、ナチュラルチーズ、常陸牛(ひたちぎゅう)、と茨城県の豊かな食材を視察し、料理のアイデアを膨らませました。日本料理、スパニッシュ、韓国料理のシェフ、そしてパティシエが、生産者や食材のどこにフォーカスし、どんなメニューを生み出したのか。7月6日(月)より提供が始まるメニューの裏側に迫ります。視察の様子・食材の詳細は、初夏の茨城へ。生産者を巡る、5人のシェフたちのまなざし。

【5人のシェフの発想】
日本料理「ザ・リッツ・カールトン東京 ひのきざか」(赤坂)大江侑基
韓国料理「HASUO」(広尾)イ・ジョンジュン
日本料理「SHIZEN」(渋谷)國居 優
スペイン料理「アロセリア ラ パンサ」(銀座)平松篤人
パティスリー「EQUALLY」(豪徳寺)友納滉一


さらりとした脂が魅力のヒレ肉を生かす鉄板焼きの技

ザ・リッツ・カールトン東京「ひのきざか」鉄板焼部門料理長 大江侑基  1986年、東京都府中市生まれ。調理専門学校卒業後、都内ホテルの調理部門や宴会場、ラウンジやバーなど、様々な調理部門で研鑽を重ねる。2015年4月にザ・リッツ・カールトン東京「ひのきざか」鉄板焼部門に入社、2023年6月に同店の鉄板焼部門料理長に着任。

細部まで磨き上げられた鉄板カウンターは、食材の物語が始まる舞台のようだ。地上45階から都内の街並みを眼下に望む、ザ・リッツ・カールトン東京の日本料理店「ひのきざか」で鉄板焼き部門を束ねる大江侑基さんは、2023年に料理長へ就任後、より密に生産者の元へ足を運ぶようになったという。「扱う食材の生産者の顔を知らずに調理することはできる限り避けたい。彼らの取り組みや人柄をきちんと理解した上で、その価値を目の前のお客様に伝えていくことが僕たちのミッションだと思っています」と大江さん。中でも、鉄板焼きの花形とも言える肉への探究心は深く、今回の視察先の中でも常陸牛(ひたちぎゅう)への注目度は一際高かった。

常陸牛を育てる「ドリームファーム」の牛舎へ足を踏み入れた瞬間、大江さんの心を捉えたのは、静けさと柔らかな牧草の香りだった。「全国の酪農場を回る中で、僕が思う良い生産者の牧場は、清潔で静かな印象です。牛が必要以上に鳴かずにのびのびと過ごせるということは、それだけストレスが少ない。その環境が良質な肉質に繋がると思っています」

大江さんが選んだのは、ヒレ肉。驚くほどさらりとした脂と口溶けの良さに魅了されたという。その上質な脂を逃さぬよう、肉を焼く際は、複数回に分けてじっくり休ませながら火入れを行う。道具から伝わる肉の弾力だけで中心部の状態を見極めながら、均一に柔らかくなるまで熱を入れていく。

バランスの良いサシは上質な脂の印。今回は、茨城県産「ひぬまやまとしじみ」とレンコンも一緒に調理する。
鉄板温度は通常約220〜230℃。一面ごとにじっくり優しく、押し付けるように焼いていく。
涸沼(ひぬま)をイメージしたやまとしじみの餡。だし用のしじみとは別に、酒蒸ししたしじみを餡と馴染ませて。餡のとろみには、冷えてもとろみが安定するタピオカ粉を使用。

シンプルに焼き上げたヒレ肉には、ひぬまやまとしじみから引いただしで作った餡を添えて。しじみの控えめな塩気と優しい旨みは主張しすぎず、常陸牛の軽やかな脂と重なり穏やかな余韻を残す。

視察先を巡る中で、茨城という土地そのものにも興味を持ったという大江さん。「平地が広く、風通しも良い茨城は、米、野菜、和牛など、多様な生産に適した環境だと知りました」。生産現場への理解を深める訪問は、これからも続いていく。

視察で訪れた生産地の風景を料理の盛り付けに反映させる。牧場、しじみ漁の湖、その道中で見た花々をイメージし、アリッサムなどの食用花で彩りを加え、ハーブオイルを数滴たらしてほのかな香りを漂わせた。

◎ザ・リッツ・カールトン東京「ひのきざか」
東京都港区赤坂9-7-1 東京ミッドタウン 45F
☎︎ 03-6434-8711
11:30〜16:00(14:30LO)、17:30〜22:30(21:00LO)
無休

https://hinokizaka.ritzcarltontokyo.com/

◎茨城フェア
2026年7月1日(水)〜7月31日(金)の期間中、「茨城県産 常陸牛フィレ ひぬまやまとしじみの旨出汁餡」をコース「桐」(¥32,000・税サ込)の一品として


韓国の伝統的な漬け込み肉を豪快な石焼スタイルで

HASUO オーナーシェフ 李 廷峻(イ・ジョンジュン)  1990年、韓国の全州市生まれ。韓国の大学で調理を学んだ後、来日。「HAJIME」「NARISAWA」「Reminiscence」「TIRPSE」「MAGICAMENTE」など名だたるレストランで研修を重ねる。ソウルの星付きレストランの姉妹店「doughroom」での修業経験もあり。2022年より「HASUO」オーナーシェフとして独立。「RED U-35 2025」においてゴールドエッグを受賞。

「韓国料理を日本の食材に置き換えて表現すること」を軸にレシピを構築する広尾「HASUO」のイ・ジョンジュンシェフ。日本の食文化に深い関心を寄せるイシェフにとって、生産現場を巡る今回の視察は新鮮な体験となった。

韓国で焼肉といえば、自家製のたれ(ヤンニョム)に漬け込んだ肉を指す。「今回は牛バラ肉の中でも希少部位と言われる、ヘッドバラ肉を藤井商店さんにお願いしました」とイシェフ。一頭から2〜3kgしか取れない部位を、石焼きで提供する。自身も焼肉好きを公言するイシェフは「A5ランクの肉が、全ておいしいわけではない。でも常陸牛(ひたちぎゅう)はしっかり肉の味があり、脂が上質でしつこくない。霜降りのバランスもいいんです」と評価する。視察時は、管理の行き届いたドリームファームの牛舎を見て、母牛や子牛向けの発酵飼料の話を聞きながら「牛のためにここまでやるのか」と正直驚いた。でも食べて、その管理や探究が結果となっていることを実感したという。

たれは、独特の香りと甘さのある韓国醤油をベースに、すりおろしたパイナップルやリンゴ、玉ねぎなどを加えたもの。普段は4〜5日ほど漬けているが、ドリームファームの常陸牛は肉質が柔らかいため、3日ほどで十分味が染み込む。

漬け込んだ肉は、炭火で両面を軽く炙った後、那智黒石と呼ばれる焼き石の上で仕上げる。石の凸凹で付けた焦げ目の焼きムラが、香ばしさの強弱を生む。HASUOでは、まず塊肉のままスピリタスをふりかけ表面を炎で焼き固め、たれの旨みを内部に閉じ込める。焦げ目が付き始めたら、食べやすいポーションにカットし、さらに断面を石に押し付けるように焼いて仕上げていく。

韓国語でカルビは「アバラ」の意味。コースのメインとなる「常陸牛ヤンニョムカルビ」は客席のテーブルで豪快にフランベされる。アバラ骨の上で、焦げた断面からジリジリと甘い香りが立ち上り、食欲をそそる。
焦げ目がついたら食べやすくカットし、焼き石の上で仕上げる。

香ばしい香りと甘味を纏ったカルビは、エゴマやサンチュで巻いてかぶりつく。噛み締めるほどに凝縮した肉汁が溢れるが、重たさはゼロ。常陸牛のさらりとした脂のなせる技だ。
日本食材にリスペクトを持つイシェフは、この視察で改めて食材と生産者のポテンシャルの高さを実感した。茨城の食材と韓国料理の融合をぜひ楽しんで欲しい。

コースでは、エゴマやサンチュなどのフレッシュな巻き野菜を盛り付けたグラスと、梅シロップで漬けたミニトマトや塩漬け卵黄を乗せた焼きマコモダケなどのパンチャン(韓国で主菜と一緒に提供される小皿料理)を添えて。小さな金の壺には、カルビに付ける自家製のサムジャンも。

◎HASUO
東京都渋谷区広尾5-10-3
☎︎03-6456-4377
ランチ11:15〜12:40、13:00〜14:30(二部制)
ディナー18:00〜22:00 (最終入店19:00)
火曜休(月、水はランチのみ営業)
https://www.instagram.com/newkoreanhasuo/

◎茨城フェア
2026年7月6日(月)〜7月19日(日)の期間中、「常陸牛のヤンニョムカルビ」を2コース(¥11,000、¥14,300・税込サ別)の一品として
※在庫の状況で、期間延長の可能性あり。問い合わせは店舗まで。


ひぬまやまとしじみの淡い余韻を纏わせた薪火料理

SHIZEN 料理長 國居優 1996年、東京生まれ。調理師専門学校を卒業後、「懐石 小室」で4年間の修業後、渡仏。アルザスの在フランス領事館にて公邸料理人を務める。帰国後、2020年から「Maruta」で薪火と発酵料理の経験を積み、2022年に「酒井商会」へ入社。2023年1月、同店の新店舗である「SHIZEN」料理長に就任。「RED U-35 2023」においてシルバーエッグを受賞。  

炉で燃える薪火の下、静かに素材と向き合う「SHIZEN」料理長の國居優さんは、「派手ではない食材一つひとつの個性に向き合いたい」と話す。この視察ツアーでは、他のシェフたちが生産者たちに質問を重ねる中、素材や周りの環境に静かに目を向けていた。彼が注目したのは、朝一で訪れた涸沼のひぬまやまとしじみ。試食して感じたのは、大粒が故の力強さではなく、長く続く余韻だった。「決してガツンとくる旨みではないけれど、綺麗で淡い余韻が長く続く。奥行きのある味わいを感じました。視察時は貝自体を薪火で焼くことも考えましたが、主役として前面に出すよりも、他の食材に寄り添い引き立てる役割が最適だと思います」。しじみの魅力であるだしと自身で育てた発酵食材を活用しながら、これからの季節に食べたい涼やかな一皿を組み立てた。

スープよりも一体感のある余韻を残すため、ジュレ状にしたしじみのだし。

ゆっくり時間をかけて引いたしじみのだしは、発酵トマトのジュース、緑茶と合わせてジュレ状に。このトマトのジュースは塩分濃度2%で約10日発酵させたもので、SHIZENの料理を語る上で外せない発酵調味料だ。しじみの淡いだしとトマトの酸味を合わせることで、丸みのある旨みの余韻を引き伸ばすことができるという。

薪火は概ね500℃。食材の種類や香り付けの強弱でナラと桜の木を使い分けている。枝豆を食感を残す程度に焦がしながら薪の香ばしさを纏わせる。
だしとは別に、酒を入れた鍋で加熱しながら火入れし、一つひとつ殻から外した剥き身。過剰に火が入るのを防ぐために、酒蒸しではなく少量の酒で目視しながら“炒る”イメージで。

重ねるのは、しじみのだしで軽く炊いた後に薪で軽く炙り、刻んでペースト状にした焼きレタス、食感が残る程度に薪で焼いた枝豆としじみの剥き身だ。余韻、アクセント、食感のリズムと、それぞれに役割を持たせたパーツは、同時に食べた瞬間、静かに層となって押し寄せる。「互いが互いのレイヤーとなり多様な表情を引き出す設計です」と國居さん。キリッと冷えたワインと合わせたくなる涼やかな冷菜となった。

海と涸沼を思わせる余白のある盛り付け。しじみだしのジュレと焼きレタスのペースト、乳白色のしじみと翡翠色の枝豆のコントラストが美しい。

実は試作期間は台風の影響で配達が安定しない可能性も危ぶまれたが、國居さんは冷静だった。「現場で全てを把握することはできませんでしたが、漁の不安定さ、過酷さは伝わってきました。東京の料理人は、鮮度や安定量においては地元のレストランには勝てないけれど、僕は送られてきた食材を熟成や調理法でいかにおいしく仕立てていくかに注力したいと思っています」。フェアの時期は産卵前のひぬまやまとしじみの収穫がピークを迎える予定だ。


◎SHIZEN
東京都渋谷区渋谷3-6-18 荻津ビル 3F
☎︎なし
17:00〜19:30(土日祝日は12:00〜18:00)
不定休
https://www.instagram.com/shizen_tokyo

◎茨城フェア
2026年7月6日(月)〜7月19日(日)の期間中、「ひぬまやまとしじみと藁焼き枝豆」をコース(¥18,000・税別)の一品として
※在庫の状況で、期間延長の可能性あり。問い合わせは店舗まで。


鉾田が誇るメロンの王者が旨みを湛えたスープになる

アロセリア ラ パンサ 料理長 平松篤人 1989年、東京都葛飾区生まれ。ニューヨークの調理師学校を卒業後、ラスベガスのレストランで経験を積む。帰国後、「グランドプリンスホテル高輪」を経て、渡西。ミシュラン二ツ星「アメリア」にて研鑽を重ね、部門料理長を務める。2019年、アロセリア ラ パンサに参画後、副料理長を経て2021年料理長へ就任。

「本当は、熟したメロンは生で食べるのが一番おいしいと思うんです」と笑うのは、約16種類もの米料理を提供するスペイン料理店「アロセリア ラ パンサ」の平松篤人さん。ツアー内のメロン食べ比べでは、真剣に5種の違いを確かめていた。「イバラキングは甘味と酸味のバランスがとてもいい。完熟後もベタつく甘さは残らず、爽やかに食べ切れる。スープの適性が高い」。そう、平松さんが作りたかったのは、スペインの定番郷土料理の一つ、ガスパチョだった。

スペイン・アンダルシアの冷製スープ・ガスパチョは、トマトはもちろん、スイカやマンゴーなど他の野菜や果物でも作られるという。糖度が高くデザートとして重宝されがちなメロンだが、どんなガスパチョになるのだろう。

全国の品評会で金賞を受賞した「メロンファーム方波見(かたばみ)」のイバラキング。包丁を入れた瞬間に果汁が溢れる。「単純な甘味ではない奥行きがある」と平松さんも絶賛。

組み合わせるのは、「青み」と「苦味」のあるピーマンとキュウリ。調味料はすりおろしたニンニク、ヨーグルト、少量の白ワインビネガー、スペイン産のオリーブ油とシンプルに。甘いだけのぼやけたスープにならないよう、コクや酸味を重ねて滑らかになるまで撹拌する。コクを出すためにハチミツなどの甘味を足すレシピもあるが、今回は不要。メロンが持つ甘味だけで、爽やかで立体感のある味わいを再現した。

キュウリとピーマン、「青み」「苦味」を重ね、爽やかな味の厚みを作っていく。
約160℃の低温で5〜6分じっくり揚げた鮎を、オリーブ油、ニンニク、唐辛子、フレッシュ&ドライバジル、白ワインビネガー、ハチミツを合わせたマリネ液に一晩以上浸けたエスカベチェを贅沢に添えて(コース提供時のみ)。  

さらに、ただ飲むだけではない、お酒にも合う一皿に仕立てるのが平松流。「香魚」とも呼ばれ、ウリ系の爽やかな香りを持つ鮎をエスカべチェにして添えた。スープでありながら、エスカベチェを支えるソースにもなるという斬新なアイデア。甘酸っぱい鮎と清涼感のあるスープの組み合わせは、おのずとワインを合わせたくなる。

生産地を巡る機会は少ないという平松さん。「今回、生産者の方波見さんを訪ね、メロンの花が咲き、香りが満ちるハウスに入らせてもらった経験が印象的でした。厨房を飛び出し、生産現場を自ら体験することが素材の理解を深めるのだと気付かされたツアーでした」と話す。

仕上げにはスペイン産のマンチェゴチーズをたっぷり削り、ハーブと塩漬けした実山椒を散らして。

◎アロセリア ラ パンサ
東京都中央区銀座1-15-8 1F
☎︎050-1720-7784
ランチ11:45〜13:00LO(土日祝日は14:00LO)
ディナー17:00〜21:30 (土日祝日は21:00LO)
月曜休(ランチは金〜日・祝日のみ営業)
https://www.instagram.com/lapanza.arroceria

◎茨城フェア
2026年7月6日(月)〜7月19日(日)の期間中、「茨城県産メロンのガスパチョと鮎のエスカベチェ」をコース(ランチ¥4,500、ディナー¥8,500〜・税別)、アラカルト(¥1,000・税別)の一品として。アラカルトは、エスカベチェを添えずにシンプルなスープとして提供。
※在庫の状況で、期間延長の可能性あり。問い合わせは店舗まで。


フロマージュ・ブランの綺麗な味わいをそのまま生かすジェラートに

EQUALLY オーナーパティシエ 友納滉一 1996年、福岡県生まれ。「ル パティシエ タカギ」「パティスリィアサコ イワヤナギ」で約7年間パティシエとして修業を重ねる。2024年、豪徳寺に「EQUALLY」を立ち上げる。2026年5月、同エリアにパティスリー「EQUALLY atelier NOLE」をオープン。  

2026年5月にオープンしたばかりのパティスリー「EQUALLY atelier NOLE 」。同じく商店街のビルにあるクレープリー・ガレット専門店「EQUALLY」の姉妹店だ。パティシエの友納滉一さんは「パティシエは、加工された食材を仕入れることが多く、生産者の顔が見えづらい。今回、生産者の生の声を聞けることは大きな喜びでした」と語る。

「僕は菓子職人なので、見ている視点が少し違うかもしれない」と友納さん。地元の酪農家の牛乳でチーズをつくる「FROMAGERIE つくば」では徹底した衛生管理を、「メロンファーム方波見」では、メロンの皮の網目へのこだわりを、「わかる」と菓子職人として深く共感した。「おいしい」はもちろん前提として、いかに安全に作るか、いかに美しく魅せるか。その上で今回は、「できる限り素材そのものを食べてもらえるような仕立てにしたい」とシンプルなジェラートを作ることにした。

滑らかで穏やかな余韻が続く「FROMAGERIE つくば」のフロマージュ・ブラン

「FROMAGERIE つくば」のフロマージュ・ブランは、ヨーグルトのような淡い口当たりが特徴。「クセのあるチーズを想像していましたが、なんて綺麗な味なのだろうと驚きました」と友納さん。故に、試作は意外と難しかったそう。普段使っているフランス産のフロマージュ・ブランとは異なる、優しくあっさりした味わいは、味を重ねたり、過剰に副食材を加えると、個性が消えてしまうからだ。そこで考えたのが、少量の塩味を効かせたバターミルクサブレを砕いて加えること。クッキーを異なるテクスチャーとして加えることで、味を引き締め、最後まで飽きずに食べ進められるという計算だ。

豊かなバターの風味があり、そのまま食べてもおいしいバターミルクサブレ。今回はジェラート用に僅かに塩気を足して焼き上げた。フロマージュ・ブランのジェラートに提供時に少量砕いて加える。
素材をストレートに表現した、優しく涼やかなミルクベースのジェラート。「メロンファーム方波見『イバラキング』のジェラート」(写真左)、「フロマージュ・ブランと塩バターサブレのジェラート 焙じ茶ソース」(写真右)。シングルでもダブルでも組み合わせは自由。

茨城産メロン「イバラキング」のジェラートは、友納さんが「爽やかなイバラキングをベストタイミングで頬張った時に広がる果実の風味を再現しました」と話す通り、舌の上にのせた瞬間に、フレッシュでジューシーな果実の風味が華やかに溢れてくる。

「生産者の食材に対してもっとこうしてほしい、という願望はありません。メロンの花やつるといった食材の姿、あの時合わせたチーズと焙じ茶がおいしかったとか、そういう瞬間を切り取って、いかに表現に落とし込めるか。生産者さんと同じ職人として、食材と向き合っていきたいと思います」

フロマージュ・ブランのジェラートは、焙じ茶とミルクベースのソースつき。工房を訪ねた際、チーズの試食に添えられた焙じ茶の意外な相性が印象に残り、ヒントになった。最初はかけずに味わい、途中で“味変”するのがおすすめ。

◎EQUALLY atelier NOLE
東京都世田谷区豪徳寺1-23-21 ハイムアペル3 1F
☎︎なし
11:00〜19:00
火、水曜休
https://www.instagram.com/equally_tokyo

◎茨城フェア
2026年7月6日(月)〜7月19日(日)の期間中、「メロンファーム方波見『イバラキング』のジェラート」「フロマージュ・ブランと塩バターサブレのジェラート 焙じ茶ソース」を、通常のシングルカップ¥650、ダブルカップ¥870(税込)にプレミアムフレーバー(各+¥100)として、テイクアウトで提供(本店EQUALLYでも購入可)
※在庫の状況で、期間延長の可能性あり。問い合わせは店舗まで。

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