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JOURNAL / 世界の食トレンド

高学歴の若者による屋台起業がトレンド。インドのヘルシーストリートフード

India [Delhi]

2023.06.19

高学歴の若者による屋台起業。インドのヘルシーストリートフード

text by Akemi Yoshii / photographs by Alok Tiwari

インド各地で高学歴の若者による屋台起業がトレンドになっており、新感覚のストリートフードが注目されている。現在デリーの大学で、コンピュータ・サイエンス工学の学士号(B.Tech)取得を目指す、21歳のタープシー・ウパーディヤーイさんもその1人だ。

小さい頃から、社会を変える大きなことをしたいと考えていたタープシーさんは、2022年11月にパーニープーリー屋台「ビーテック・パーニープーリー・ワーリー(B.Tech Paani Puri Wali)」をオープンした。パーニープーリーとは、一口サイズの球状の揚げ生地プーリーに、ポテトなどの具を詰め、パーニーと呼ばれるスパイシーで酸味のあるかけ汁と食べるスナックだ。

インド全土で愛されるこのスナックに目を付けたタープシーさんは、一般的な精白小麦粉でなくヘルシーな全粒粉「アーター」を使い、生地を揚げずにエアフライで調理することを思いつく。さらにヒマラヤ産ピンクソルトなど厳選した材料で作ったパーニーや具を、きちんと手袋をして扱い、葉っぱをつなぎ合わせた小皿で提供し、環境にも配慮した。開店準備は半年ほどで、マーケットリサーチから始め、試作を繰り返し、資金は貯金と知り合いからの協力で準備した。


(写真)プーリー生地にはアーター(全粒粉)にセモリナ粉を混ぜてサクサク感をアップ。屋台1軒で1日に約300個を販売する。

(写真)プーリー生地にはアーター(全粒粉)にセモリナ粉を混ぜてサクサク感をアップ。屋台1軒で1日に約300個を販売する。

揚げ物スナックの代表であるパーニープーリーのイメージをヘルシーに一新し、しかも高学歴の若い女性が運営するという、インドの様々な既成概念を見事に覆した屋台は連日大盛況。オシャレな装いでさっそうとバイクを乗りこなすタープシーさんの存在感もSNSで話題になり、様々なメディアで大きく取り上げられた。自身で経営する4軒に加え、フランチャイズ店も続々と増えている。オーナーは彼女の活躍に刺激された若者達だ。

インド各地での展開を視野に入れる他、新たな商品開発も進行中で、衛生的に作られたヘルシーで安価な料理を提供し、社会を変えたいという彼女の挑戦は続く。

(写真トップ)愛車ロイヤルエンフィールドの前に立つタープシーさん。これを屋台カートにつないで移動する。

(写真)勉強とビジネスの両立は大変だけど楽しいと話す一方で、家族と過ごす時間をもっと取りたいと語るごく普通の若い女性の一面も持つタープシーさん。

(写真)勉強とビジネスの両立は大変だけど楽しいと話す一方で、家族と過ごす時間をもっと取りたいと語るごく普通の若い女性の一面も持つタープシーさん。



◎B.Tech Paani Puri Wali 
Jail Road, Prem nagar, New Delhi 110058
(Landmark near Tilak Nagar metro station gate no. 4)
16:00〜22:00
無休
パーニープーリー 6個30ルピー、食べ放題99ルピー、学割(5個)20ルピー
https://btechpaanipuri.com/

*1ルピー=1.68円(2023年5月時点)

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