ぬかを乾炒りするとカラスミのよう!「サバへしこのポテトサラダ」
フェーズフリーな食材レシピ:へしこ
2026.09.17
text by Kaori Funai / photographs by Jun Kozai
乾物や缶詰など常温で長期保存できる食材は、備蓄食品にも向く優れもの。普段の食事にも取り入れることで、「いざという時に賞味期限が切れていた」「食べ慣れない味で食が進まない」という問題も避けられます。「いつも」と「もしも」をつなぐフェーズフリー*な食材を、おいしく活用するレシピ。今回はサバのぬか漬け、へしこを使ったポテトサラダを教わります。
*フェーズフリー(Phase Free)は、防災の専門家として活動を続けてきた佐藤唯行氏が2014年に提唱した考え方。
目次
教えてくれた人:大阪・野田「肴・和洋酒 マツケン」松本賢司さん
北新地で「マツケン食堂」を9年営み、ワイン食堂からジャンルを変え「肴・和洋酒」を冠し2018年5月、福島区に移転。
へしこはアンチョビー感覚で使えます
へしこの塩気で味を決めたポテトサラダは、サバを覆うぬかも活かしました。ぬかを乾炒りすると独特のコクが出てカラスミのよう! 炒る時は、テフロン加工ではなく、鉄製のフライパンがマスト。ある程度の重さがあり、熱伝導のよい厚手のものがおすすめです。
他にもアンチョビー感覚で使え、ニンニクとへしこの香りをオイルに移せば、バーニャカウダに。一見ハードルが高そうに見えますが、汎用度はとても高く、調味料感覚で使えるのがへしこの一番の魅力かなと思ってます。
へしこは塩気の中にサバ特有の甘味があるものを選んでください。店では、福井・小浜産のものを愛用しています。
<材料のポイント>
福井や石川、丹後半島を中心とした日本海側に伝わる伝統の味。かつては越冬の保存食として各家庭で作られていた。サバを数週間塩漬けにした後、ぬか漬けに。その際、重石を置き半年ほど寝かせる。独特の発酵の香りと旨味があり、アンチョビーやハムユイの感覚でさまざまな料理に活用できる。
「サバへしこのポテトサラダ」の材料と作り方
[材料](作りやすい分量)
サバへしこ・・・50g
炒ったへしこのぬか・・・少量
キュウリ・・・1/2本
タマネギ・・・1/2個
ベーコン・・・80g
ジャガイモ(キタアカリ)・・・4個
塩、コショウ、米酢・・・各適量
粒マスタード、マヨネーズ・・・各適量
ディル・・・少量
温泉卵・・・1 個
[作り方]
[1]身とぬかを分け、洗って刻む
へしこは身とぬかを取り分ける。身は水洗いして水気を拭い、細かく刻む。
[2]身を乾炒りする
刻んだ身を弱火のフライパンで水分が飛ぶ程度に乾炒りする。
[3]ぬかを乾炒りする
1 のぬかも、弱火のフライパンで香りが立つ程度に乾炒りする。【POINT】炒りぬかは香ばしい炒りたても良いが、冷蔵で数日置くと適度に水分が飛び、ふりかけのような質感になり味も馴染む。
[4]具材を準備する
キュウリは薄く輪切りに、タマネギはスライスし、それぞれ塩揉みして水気を絞る。ベーコンはサイコロ状に切り、中火のフライパンで軽く炒める。
[5]ジャガイモを茹でる
ジャガイモは皮付きのまま、塩ひとつまみ加えた水で茹でる。沸騰しない程度の火加減を保つこと。
[6]ジャガイモを潰す
串がスッと刺さったら皮を剥き、熱々のうちに潰す。
[7]ジャガイモとへしこの身を合わせる
6に2 とコショウ、米酢を加えて混ぜ合わせる。
[8]具材を合わせ、味をととのえる
粗熱が取れたら3、4 と粒マスタード、マヨネーズ、ディルを加えて混ぜる。
[9]炒りぬかを散らす
器に盛り、温泉卵をのせ、炒りぬかを散らす。
へしこの塩気がポテトの甘味を際立たせている。温泉卵によりまろやかさが加わり、炒りぬかの香ばしさがアクセントに。冷やさない方が発酵のニュアンスが愉しめる。
(雑誌『料理通信』2019年5月号掲載/本文はウェブサイト用に一部調整しています)
大阪・野田「肴・和洋酒 マツケン」の店舗情報
◎肴・和洋酒 マツケン
大阪府大阪市福島区鷺洲1-12-37 三六荘ビル103 号
☎ 06-6131-5532
18:00~23:00LO
水曜休
阪神電鉄野田駅、大阪メトロ野田阪神駅より徒歩3分
※営業時間・定休日が記載と異なる場合があります。事前に店舗に確認してください。
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