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MOЁT & CHANDON “GRAND VINTAGE 2012”

純粋さとは何か?

丹念な下拵えと卓越した技術が生み出すシャンパーニュ

Feature / MovementDec. 6, 2018

photographs by Taisuke Yoshida




モエ・エ・シャンドンから1842年以来、74作目となるヴィンテージ シャンパンがリリースされた。2005年に35歳の若さで醸造最高責任者に就任したブノワ・ゴエズの確信に満ちた新ヴィンテージを味わいに、パリから車で約2時間、シャンパーニュ地方エペルネへ向かった。



ブドウを正確に読み取り、現れるヴィンテージ

コーヒーもチョコレートもオリーブオイルも、シングルオリジンが世の流れである。そこには単一品種=より純粋にテロワールを映し出すという暗黙の了解がある。しかし、同じ品種の同じ農園のコーヒー豆でも焙煎や抽出の仕方で引き出される風味は変わるように、純粋さとは人為を介さないことではない。
アサンブラージュ(ブレンディング)を奥義とするシャンパーニュは、一見シングルオリジンの潮流とは真逆にあるように見えて、実はアサンブラージュの原点となる膨大な数の畑ひとつひとつの個性を抽出する作業の積み重ねであり、最終的にその年らしさを表現する技の掛け合わせであることを、「モエ・エ・シャンドン グラン ヴィンテージ 2012」は示唆している。





まずは、畑を見てみよう。シャンパーニュ地方に広がるモエ・エ・シャンドンの1190ヘクタールの自社畑は50%がグラン・クリュ、25%がプルミエ・クリュという優位性に加え、ブドウ栽培における研究の進化と地球温暖化を背景に、それぞれの土壌に適した苗木を自社で育てる準備を進めている。収穫はブドウの熟度に合わせて適切なタイミングで、毎年3000人が総出で手摘みし、迅速かつ丁寧に選果しプレス。採れた果汁はプロファイルごとにタンクに入れて発酵させ、それぞれの畑の個性を純粋に保持することに心を砕く。そのすべての工程に醸造最高責任者のブノワ・ゴエズが立ち会い、出来上がったワイン800種ほどのテイスティング、アサンブラージュへと続くのである。

「2012年は、あらゆる気象災害に見舞われた年でした。冬から初春、晩春にかけて度重なる降霜、豪雨、みぞれ混じりの嵐。開花時の寒波が追い打ちをかけ、酷暑と干ばつがさらにブドウ畑に試練を与えました。しかし、8月の暑く乾いた天候と過去10年比40%減という収穫量の低下がブドウの病害を治め、果実が健やかに熟し、酸のしっかりしたクリーンなブドウを収穫できたのです」とブノワ・ゴエズ。
2012年の特徴は何かと聞くと「High balance」の一言。糖度、酸度とも過去10年でもっとも高い年となった。
ブドウの生育から熟成まで、一直線で見通してきたヴィンテージを語るブノワ・ゴエズの言葉は確信に満ち、シャンパーニュと同様、無駄なものがない。





瓶内二次発酵によって生じた澱を、ボトルを少しずつ回転しながら倒立させることで瓶口に集めるルミアージュ(動瓶)。

現代ではほとんど機械化されているが、未だに一部のヴィンテージ シャンパンは4~6週間かけて手作業で行う。セラーを守る人間が代々引き継ぐカリグラフィーで書かれた黒板が、世代を越えてワインの情報を伝える。

アイ村にある自社畑で、収穫されずに残っていたピノ・ノワール。シャンパーニュ地方では「ブドウは必ず房で収穫する(つまり、機械が使えない)」ことが定められており、収穫には膨大な人手が必要となる。

「シンプルとは明解であることです。ワンセンテンスですべてを語れなくてはいけない。そのために、あらゆる段階でブドウを正確に読み取ることが大切なのです」
醸造家の丹念な下拵えと卓越した技術が引き出す純粋さ。それが一瞬にして人を虜にするシャンパーニュの魅力であり、余韻に残る本質なのだ。



18世紀にモエ・エ・シャンドン社の地下に掘られた28キロメートルにも及ぶセラー。今もモエ・エ・シャンドンのすべてのシャンパーニュはこのセラーで熟成の時を過ごす。

ヴィンテージ シャンパンのコレクションが眠るセラーは、醸造最高責任者のみが鍵を持てるブノワ・ゴエズの書斎。

グラン ヴィンテージ 2012。「2012年はムニエがことのほか良い出来だった」とブノワ・ゴエズ。優しくフレッシュで調和のとれた味わいは、シャルドネ41%、ピノ・ノワール33%、ムニエ26%とムニエを主役にシャルドネの存在感を抑えた珍しいブレンド。日本での販売は2019年初春を予定。





(問い合わせ先)
問い合わせ先:MHD モエ ヘネシー ディアジオ株式会社

https://moet.jp
☎ 03-5217-9906









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