新麦コレクションの全粒粉「61 SIXTY-ONE」で考える、80年前の品種「農林61号」が注目される理由。

外麦に負けない製パン適性を持つ新しい品種が次々と誕生する中で、麺用粉とされてきた農林61号をあえて使うパン職人がいる。国産小麦によるパン作りが浸透した今、街場の職人たちが次のステップとして見据えるのは、自分たちの足元の麦で焼くパン――そんな動向の表れだろうか。

濃い旨味にこだわった造り 「醸造酢」 [東京]未来に届けたい日本の食材 #48

醸造酢の蔵は西日本に集中していて、東日本には数えるほどしかありません。
東京で唯一の酢の醸造蔵で造られているのが江戸前のすし職人たちが愛用している「赤酢」です。
東京(江戸)の味覚に合う、濃い旨味を持つ酢は今や海外でも人気に。4代目社長、横井太郎さんを訪ねます。

81歳。「余計なことは一切考えない。今、元気であればそれでいい」 生涯現役|東京・仙川「おむすび てしま」手島弘子

米屋の娘に生まれ、米の卸問屋の夫と結婚。家業を継ぐ。米の販売だけでは先細りになるからという夫とともに、1968年(昭和43年)頃、焼きたらこ、梅、おかかといったスタンダードな具材から米屋のおむすび屋を始める。

飽くなき探求心で「飛び切り旨いもの」を集めるフードスカウト Vol.76 カラブリア州ロンゴバルディ村の食品セレクトショップ兼オステリア

カラブリアという世界の片隅で正真正銘生産された「シンプルでも飛び切り旨いもの」を体感するために、住人50名ほどのカラブリアの小さな村まで客を呼ぶ店がある。店主は「きれいで旨いもの」への情熱から、利益は度外視で優れた食材の後押しをしてしまう、真の意味での「フードスカウト」だ。

栄養価が高くてサステナブル。食用カタツムリは未来の重要な食糧となるか? Sweden [Vingåker]

金融業界での長いキャリアを捨て、スウェーデンで唯一の食用カタツムリ農園を立ち上げたカリーナ。母国ベルギーでは年間275トンのカタツムリが食されるが、スウェーデンのレストランでは缶詰ものしか使われていなかった現実に、市場のポテンシャルを見出した。