アラスカ産シーフード“スワップミート”ってなに?
PART2 レシピを教える人 「vivo daily stand」 花本朗シェフ
2016.12.12
photographs by Hide Urabe
★SWAP MEAT スワップミートとは?
肉のタンパク質を主体とした料理を魚介類のタンパク質に置き換えることをスワップミートと言います。魚介類は必須ビタミン、ミネラルが多く、飽和脂肪酸を含む脂肪やカロリーが低いため、アメリカ合衆国農業省(USDA)やアメリカ心臓協会(AHA)では、魚食を推奨。また、天然魚の漁業による環境コストは極めて小さいため、サステイナブルな漁業による天然のアラスカ産シーフードでスワップミートを実践すれば、自然と健康の双方を維持することができます。
スワップミートで作る、ワインのつまみ
一皿400円の小皿料理と一杯500円のグラスワインで毎日通えるバルを目指す「vivo daily stand」。都内にある全18店舗の料理をセントラルキッチンで指揮する花本朗シェフのレシピは、身近な材料を使いながらも、どこか特別感のある味わいで常連客を飽きさせません。
花本シェフには、店で人気の小皿肉料理の3品をアラスカ産シーフードに置き換えた「スワップミートレシピ」を教えていただきます。選んだのはバル定番のつまみ「リエット」とマッシュポテトとラグーで作る「パルマンティエ」、鶏肉で作る「ディアブル」。それぞれの料理に花本シェフはどの魚を使うのでしょうか?
★SWAP MEAT 豚→紅サケ
赤身の強いアラスカ産サーモンはリエット向き
「サーモンリエット」
「リエットには脂の強くないサーモンが向いています」という花本シェフ。「自然育ちのアラスカ産サーモン(紅サケ)は脂よりも赤身の味わいが強いので、置き換えもスムーズでした」。肉らしさをアップさせるために大切なのは、魚の香りは生かしても、生臭さを出さないようにすること。「サーモンには完全に火を入れるのがポイントです。硬さは詰め具合で調整できるので、好みの柔らかさに仕上げてください」。
レシピ
◎材料
アラスカ産サーモン(紅サケ)……1kg
バター……200g
エシャロット(みじん切り)……120g
塩……8g
ナッツメグ……2g
白ワイン……140g
リカール(アニス酒)……15g
生クリーム……180g
◎下準備
サーモン(紅サケ)は常温で自然解凍後、皮をはいで、ぶつ切りにする。
◎作り方
1) バターを熱し、エシャロットを炒める。
2) エシャロットの香りが立ってきたらサーモンを加え、塩、ナッツメグを加え、炒めながら身をほぐしていく。
(ポイント) 生臭さが出ないよう、サーモンに完全に火を入れる。
3) 白ワインとリカールを加えて水分を飛ばす。
4) 生クリームを加え、15~20分、好みの柔らかさに詰めていく。
▼フェア開催! 2016年12月6日(火)~2017年1月5日(木)まで
今回ご紹介した、アラスカ産サーモン(紅サケ)を使った「サーモンリエット」が期間中、「vivo daily stand」全店に登場。400円でお楽しみいただけます。
◎vivo daily stand
http://www.vivo.tokyo/
★SWAP MEAT 豚→→メヌケ
本当に魚?と疑いたくなるほどの変身ぶり
「フィッシュラグーのパルマンティエ」
次の「パルマンティエ」には、挽き肉の代わりに、白身魚のメヌケをチョイス。細かく挽いてミンチ状にしてから、マッシュルームの旨味とスパイスの香りをしっかり含ませると、まさに肉のような味わいのラグーに大変身。「アラスカ産のメヌケは身にほどよい脂があるので、食感がボソボソにならないのもいいですね」と花本シェフ。アラスカ産の白身魚には特有の臭みがほとんどないため、肉らしさを表現しやすいのも特徴です。
レシピ
◎材料(直径8cmのココット10個分)
〈メヌケのラグー〉
アラスカ産メヌケ……225g
タマネギ(みじん切り)……110g
マッシュルーム(みじん切り)……110g
ニンニク(みじん切り)……7g
A
赤ワイン……110g
トマトペースト……30g
塩……4g
サラダ油……大さじ1
ガラムマサラ……2g
オールスパイス……1g
ローリエ……1枚
〈マッシュポテト〉
メークイン……500g
B
牛乳……75g
生クリーム……75g
バター……25g
塩……5g
白コショウ……少量
ナッツメグ……少量
〈仕上げ〉
パルミジャーノチーズ(粉)……30g
ミックスチーズ……150g
◎下準備
冷凍のメヌケは室温で半日ほどかけて自然解凍させる。水分をよく拭き取る。
◎作り方
1)メヌケは皮ごと一口大に切って、フードプロセッサーでミンチ状になるまで回す。
2) フライパンにサラダ油を熱し、タマネギ、マッシュルーム、ニンニクを炒める。
3) しんなりしたら1を加え、火が通るまで炒める。
4) Aをすべて加え、水分が蒸発するまで15~20分炒める。
◎マッシュポテトの作り方
1) ジャガイモは皮を剥き、乱切りにして、水から茹でる。
2) 柔らかくなったら、水気を切り、潰してから漉し器で漉す。
3) Bを鍋に合わせて沸騰させ、1を加えて練り合わせる。
◎仕上げ
1) ココットにマッシュポテト30g、ラグー60g、マッシュポテト30gの順に重ねる。
2) パルミジャーノをココット1個につき3gふり、ミックスチーズ15gで覆う。(この状態でラップをして、冷蔵保存も可能)
3) トースターでチーズが溶けるまで焼く。
★SWAP MEAT 鶏→→真ダラ
厚みを生かして、肉感的な仕上がりに
「真ダラのディアブル」
3品目は厚みのある身を生かして、小皿料理ながらもメイン級の満足感を持たせた一皿に。選んだのはアラスカ産真ダラ。片面にマスタードをたっぷり塗ってパン粉をまぶし、オーブンでこんがりと焦げ目を付けた真タラの食感には、肉のような力強さが生まれます。「下に敷いたキャベツのブレゼのスープが食べ進むうちに真ダラに沁み込み、最後はジューシーに楽しめますよ」。
レシピ
◎材料
アラスカ産真ダラ……100g
バター……5g
マスタード、パン粉、塩、白コショウ、サラダ油……適量
〈キャベツのブレゼ〉※作りやすい分量
キャベツ……1個
ニンニク(みじん切り)……20g
ベーコン(拍子木切り)……150g
鶏のブイヨン……2L
塩……10g
メークイン……100g
◎下準備
真ダラは常温で自然解凍後、皮をはいで、1切れ50gに切る。
◎作り方
1) キャベツのブレゼを作る。サラダ油でニンニクとベーコンを炒める。
2) 香りが立ったら、ざく切りにしたキャベツを加えて炒め合わせる。
3) キャベツがしんなりしたら、鶏のブイヨンと塩を加え30分煮る。
4) 仕上げにメークインをすりおろして、5分ほど煮る。
(ポイント) メークインを加えると、とろみだけでなく旨味も増す。
5) 真ダラに塩と白コショウをする。厚めの場合はサイドにも塩、白コショウをする。
6) フライパンを熱し、サラダ油を大さじ1熱したら、真ダラを皮の付いていた側から焼き始める。
7) 焼き始めて1分後、バターを加えて風味を付けながら焼き色を付けていく。
8) 焼き色が付いたら返して火を止め、マスタードを大さじ1塗る。マスタードを塗った面にだけパン粉を付ける。
9) オーブン皿に移して、170℃の上火のオーブンで7分ほど焼く。
◎仕上げ
皿に温めたキャベツのブレゼを敷き、9をのせる。
アラスカ産のシーフードは身質がしっかり。調理によっては肉と間違えるほど大変身します。その変身ぶりをスワップミートレシピで確かめてみてください。
【アラスカシーフードに関するお問い合わせ】
アラスカシーフードマーケティング協会 日本事務所
☎ 03-3225-0089
http://japanese.alaskaseafood.org/
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