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アルファ ロメオ「Art of Taste」プロジェクト
第1弾「ラトリエ モトゾー」藤田統三シェフ #01

ドライバー、食べ手の「感情を動かす」ものづくり。

Feature / MovementJun. 3, 2019

text by Kei Sasaki / photographs by Masahiro Goda

イタリアで100年以上の歴史をもつ老舗車メーカー、アルファ ロメオ。そのドライバーの五感を揺さぶるクルマづくりの美学を味で表現する試みとしてスタートした「Art of Taste」。第1弾は、イタリア菓子専門店「ラトリエ モトゾー」オーナーシェフ、藤田統三さんが、世界にひとつだけのケーキづくりに挑みます。イタリアと日本に、そして車づくりと菓子づくりに共通する美学、想いとは一体どんなものなのでしょうか。アルファ ロメオのマーケティングディレクターであるティツィアナ・アランプレセさんとお話しいただきます。


ティツィアナ 私は日本に暮らして10年になりますが、日本とイタリアの文化は、非常に共通点があると常々感じています。ともに深い歴史があり、アートや生活の美が毎日の暮らしに根付いていますよね。

藤田 確かにそうですね。修業でイタリアに渡ったとき、本場の菓子作りの手法やテクニック以上に感銘を受けたのは、季節ごとの祭や行事にちなんだお菓子がたくさんあることでした。日本にも全国各地に郷土の祭と、それと切り離せない料理やお菓子があるので。

ティツィアナ 日本に初めて来たときに、同じ感慨を抱きました。両国の文化の共通性をもっとも感じられるのが食文化。素材のクオリティを大切にし、手仕事からなる伝統的な手法を受け継ぎ、味わいはもちろん、色彩を含めた見た目の美しさにもこだわる。さまざまな国を旅しても、やはりイタリア料理と和食が世界一おいしいと思ってしまいます(笑)。




藤田 私が「イタリアらしさ」を感じるのも、イタリア人が何より「食べること」を大事にするところだったりします。仕事中でも昼時になれば、ぱっと手を止めて食事に行ってしまう(笑)。食事は「きりのいいところで」「手が空いたときに」という日本の厨房で育ったので、はじめの頃はビックリしましたね。

ティツィアナ 当然ですとも! 私の部署では12時から14時までの時間にミーティングを禁じています。仕事の手を休めて、オフィスの外に出て、ちょっとおいしいものを食べると、とても元気になりますから。

藤田 はい。イタリアでの修業を終える頃には、私もすっかり「食べること」最優先の人間になっていました。




ティツィアナ 食べることは、生命に活力をもらたすと同時に、人間の歓びの根源でもあります。アルファ ロメオは「Human in Center(人間中心に考える)」という哲学を掲げていますが、素材を吟味し、最高品質の車づくりを目指すのも、乗る人の五感に働きかけ、感情を揺さぶりたいから。その想いをより広く伝えるのが、アルファ ロメオの美学を味で表現する「Art of Taste」の目的です。



 

人と人との心のつながりが根底にあるイタリアと日本の食文化。

ティツィアナ そもそも藤田さんがイタリアに渡られたきっかけは何だったのですか。

藤田 私がレストランで働き出した1990年代は、イタリア修業から帰国した大勢のシェフたちが日本で活躍し出した頃で、有名店ではイタリア人シェフたちも多く働いていました。厨房での会話はイタリア語が基本で、自然と簡単なイタリア語が身に付きました。

ティツィアナ それは素晴らしいですね。

藤田 その分、現地で修業したいという欲もあまり沸かなかったんです。技術的な面は、日本で十分学べるんじゃないかと。でも、当時の先輩に「それだけ言葉ができるなら、イタリアに行ったほうがいいよ」と勧められて。きっかけは、それくらい単純なものだったんです。




ティツィアナ 実際にイタリアの厨房で働かれて、いかがでしたか。

藤田 想像通り、テクニックに関しては日本で学んできたものと大きく違いはなかった。驚いたのは素材の違いですね。野菜の味の力強さ、チーズやハム類の味の深さや香り、種類の豊富さ。休憩時間に近所のワイナリーのぶどう畑を見に行ったり、サラミの工房にお邪魔したり。季節は6月。気候がよく、空がきれいで、毎日ワクワクして過ごしていたことを今もよく覚えています。

ティツィアナ 仕事そのものより、働く環境に刺激を受けたというわけですね。




藤田 はい。レストランで働いた後、パスティッチェリアで働くようになってから、恵まれた環境について、言い換えればイタリアという土地だから生まれる味についてより強く意識するようになりました。今でもよく覚えているのが、初めてアーモンドクリームをつくるのを見たときのこと。二番手のシェフが用意したのは、生のアーモンド粉とバター、砂糖。当時の日本では、アーモンドは製菓材料として流通しているペーストなどを使うのが一般的でしたから、これは衝撃的でしたね。

ティツィアナ 生のアーモンドに、それほど驚かれたとは。子供の頃から木に生っているアーモンドを取っておやつにしていた私たちにとっては、別段珍しいものでもないのですが(笑)。




藤田 この環境だから生まれる味、生からつくったときの香りやテクスチャー。まだ日本にイタリア菓子専門店がない時代に、日本では決して知り得なかったことです。料理ではなく菓子職人の道を選んだきっかけにもなったように思います。

ティツィアナ それもやはり、日本人である藤田さんに「感じ取る」素地があったからだと思うんですよね。食材の違いはあれど、自然の恵みを大切に、繊細な味をつくるのは、先にもお話しした通り、イタリアと日本の食文化の大きな共通点だと思います。

藤田 そうかもしれませんね。

ティツィアナ 日本で初めて鍋料理を食べたときは、厨房の中にあるテーブルをみんなで囲むイタリアの古い家を思い出しましたし、つくりたてが手から手へ直接渡される握りずしを食べれば、マンマが出来たそばから口に運んでくれた料理の味がよみがえる。「食べる」という行為の中に、人と人との心のつながりがあるのも、イタリアと日本の食文化の大切な共通点だと感じます。私たちの車づくりも、そうありたい。アルファ ロメオを愛してくださるドライバーの方々一人ひとりと、心でつながる関係を築いていきたいんです。

車は家族の一員であり、文化のシンボル。ものを超える価値を味で表現する。

藤田 そういわれれば、イタリア暮らしでとても印象的だったことのひとつに、イタリア人の車をはじめとする乗り物との付き合い方がありました。

ティツィアナ ぜひ聞かせてください。




藤田 当時、移動に店のベスパを使っていたのですが、足元に空いている穴から地面が見えるくらいオンボロで(笑)。「これに乗るのか? 大丈夫?」と、尋ねると、「まだまだ動くから」と。問題は買い替えのコストではない。乗り物が単なる道具を超えて、家族のように愛されているんですよね。

ティツィアナ おっしゃる通り。イタリアでは車は大切な家族の一員なんです。食文化同様、カーライフは、イタリアの重要な文化。アルファ ロメオが誕生した1900年代初頭の激動の時代、「自分の車で移動できる」という自由は、人々の暮らしに大きな喜びをもたらすものでした。




藤田 たしかに、自由の象徴的な側面がありますね。

ティツィアナ 加えて、イタリアをはじめとするヨーロッパには、現在のF1世界選手権の前からモータースポーツの長い歴史があります。レース観戦は、アート鑑賞と同じように、王族や貴族、セレブリティたちの生活には欠かせないものだった。

藤田 洗練されたコミュニティ間の、共通言語のひとつだったわけですね。




ティツィアナ はい。だからこそアルファ ロメオは創業以来109年間、あらゆる角度から人々の五感にうったえる、エモーションを揺さぶる車づくりを続けているのです。美しいデザインとスポーツカーのパフォーマンス。エンジン、サスペンション、ハンドルの有機的な連動から生まれる乗り心地は、イタリアや日本にも多くある、峠の山道のような場所で、より確かに感じることができます。

藤田 アルファ ロメオ初のSUV「ステルヴィオ」も、イタリア北部の峠の名が付けられているんですよね。

ティツィアナ はい。「うれしい」「楽しい」だけでは終わらない、パワフルで知的な官能がある、色で例えるならば「赤」のエモーション。この唯一無二の感覚が、ドライバーの記憶に刻まれると信じています。




藤田 私も日々、厨房で「記憶に残る味をつくりたい」と考えながら仕事をしています。単に「おいしい」だけでは面白くない。「おいしい」に加えてどこかに「引っかかり」があり、それが記憶を喚起するような味を生み出したい。

ティツィアナ お菓子でもわずかに塩気があったり、スパイスが効いていたり。それも例えばひとつの「引っかかり」ですよね。

藤田 そうですね。加えて、歴史、ストーリーをきちんと届けられるものをつくりたい。なぜこの素材を用い、この色調にこだわり、このフォルムに仕上げるのか。アルファ ロメオ同様に、私が学び、日本の地で伝えてきたイタリア菓子にも、必然から生まれたバックグラウンドがあり、そういったバックグラウンドを知ることもまた、食べ手のエモーションを揺さぶる、心に残る体験につながると思うので。




ティツィアナ アルファ ロメオの109回目のバースデーにお作りいただく藤田さんのケーキ、とっても楽しみになってきました。「Art of Taste」は、ブランディングのための机上のプロジェクトではない。たった一人でもアルファ ロメオのファンに直接ケーキをお届けすることで、マジカルな体験を引き起こす、小さいけれど確かな、人の感情にリアルに結び付くものでありたい。それが「Human in Center」。ハンドルの滑らかさ、エンジン音の心地よさと同じように、アルファ ロメオの甘さや口溶けを、舌で味わって頂きたいんです。






 『Art of Taste』by ALFA ROMEOよりご案内






■応募者募集中!アルファ ロメオ 109周年記念バースデーケーキをプレゼント!(6/9〆切)
アルファ ロメオ109回目のバースデーを祝う藤田シェフ特製ケーキを、抽選で1名様にお届けします。奮ってご応募ください。詳細とご応募はコチラまで。

■アルファ ロメオ初のSUV「ステルヴィオ」
この対談にも登場するSUV「ステルヴィオ」に乗って、藤田シェフは特製ケーキの素材探しの旅に出かけます。産地訪問、特製ケーキお届けの様子は次回(7月を予定)の記事をお楽しみに!
SUV「ステルヴィオ」スポーツディーゼルモデルについてはコチラまで。

アルファ ロメオ ジャパン オフィシャルサイト
https://www.alfaromeo-jp.com/


撮影協力 アルフレックスジャパン

































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